2021年01月11日

もったいなーい!! CIが生んだ悲劇!A

昨日は、企業のCI、イメージ統一・ブランディングについて説明しました。
CI.png
※昨日の投稿はコチラ


今回は、中小企業の残念な例を、実際の事例をいくつか組み合わせた架空の参考例で説明したいと思います。



ある地方都市にあるX社さんは、減少していく売上にテコ入れを図るべく、広告宣伝に力を入れていました。
チラシだけではなく、新聞にも高額なカラーの全5段広告を載せたり、ケーブルテレビでCMを流したり。
既存のお客様にはダイレクトメール(葉書)を送り、ホームページも一新しました。
全5段:一般的に新聞1ページの約1/3。一番下にあることが多い


場所は駅前の一等地。
広告の効果はどうかなと楽しみに待っていましたが・・・
広告を見てやってくるお客様はほとんどいません




それは、なぜか!!


これ、多分、CIの失敗が大きかったんです。
X社が、チラシや新聞などの広告媒体で使っていたイメージはこんな感じでした。


■チラシ、新聞
生活.png

安易にキャッチコピーつけるなら、「Life with You」って感じですかね?
爽やかで、生活に寄り添ってくれる企業かなぁという感じがしますね。



■ホームページ
そして、ホームページはこんな感じ。
クール.png

こだわりのある職人肌の企業な感じ。
キャッチコピーつけるなら、「本物を作り、届ける。ただそれだけ」とか。笑
 



■看板、名刺、ダイレクトメール
なのに看板は、こんな感じでした・・・
ダサイ.png

なんていうか・・・
洗練されてないけど、お人好しな感じですかね。
キャッチコピーとかは、、、ついてないかな。笑
「生活用品・日用品の秋田商会」みたいな!



これ、看板がダサいからダメなわけじゃないんです!
個人的には、ファッションとかデザイン性を主張しなければいけない分野や高級な製品以外では、ダサかろうが認識させたもの勝ちな分野って、結構多いと思うんですよね。

ただ、悪いのはイメージが統一されていなかったこと。
実際にそういうお客さんが来店したんですが、広告を見た後に、駅前を通って看板を見ても、「同じお店だって気が付かなかった」って言うんです。
偶然、お店に買いに来て、そして偶然お店に置いてあったチラシを見て、「えっ、このチラシのお店だったんですねー。CMも見たことありました。」と!



こういったことがなぜ起こるのか!?

こういう企業さんのは、常に提案の中で一番いいと思ったものを選んでしまっているからなんですね。

●看板や名刺は創業当時から何十年も使ってきており、みんな秋田商会といえば黄緑×黒と認識されているから変えたくないと。

●ホームページは、制作会社さんが看板のイメージじゃ古いので・・・と何案か持ってきてくれたもののうち、一番オシャレなものにしたと。

●チラシも、広告代理店に作ってもらって、さわやかさが気に入ったとのこと。
CI関連.png
イメージがチグハグチグハグ


看板で場所が気づいてもらえないだけではなく、それぞれの広告を好む人の趣向も違います。
新聞広告を見て素敵だと思った人が、ホームページを検索してみたら、なんか思った企業と違う・・・って感じてしまったり。



ホームページ、CM、新聞、チラシ、名刺と媒体が多岐にわたると、扱っている広告代理店やデザイナーさんも変わります。

企業が自分のCIをきちんと提示しなければ、それぞれのデザイナーさんのセンスで作品が出来上がってきますので、
その中から、一番オシャレだと思うものを選ぶと、その時々で、イメージが違ってしまうのは当然なんです。。。



こうして、3つ並べると(この事例だと、特に、1つがダサいので。笑)、こーんなことしないよと思われている経営者様!

御社の名刺、HP、企業パンフレット、封筒、チラシ、きちんとCI意識されて作っていますか?
これらが全て、統一的なイメージのもと作られている企業さんは、むしろ少数派だと思います。

実際、どちらもオシャレではあるものの、HP(カッコイイ!高い!)と看板(大きい!高い!)が全然イメージが違って、ホームページ見てきた人が店舗をすぐには見つけられなかったとか、そんな事例は山ほどあります。
これって、それぞれに多額のお金を払っていても、相乗効果が全くないってことなんです!


CIというと、大企業では有名デザイナーに頼んでロゴに数千万円かけましたーとかいう話も聞こえてくるので、「CIなんて大企業のもの」という気持ちもあるかもしれません。

ただ、これをみてドキっとした経営者さん!
まずは、CIについて考えてみて、そしてコーポレート・カラーに気を配るだけでも大きく変わりますよ!

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考
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