2021年01月19日

どっちのチラシがいいですか? に答えるのは至難の業・・・

たまに、初めてお会いした企業さんから聞かれることがあるんです。
「どっちのチラシがいいですか?」
って。

あと、Facebookを見ていると、よくこんな広告が出てきます。
「右のチラシと左のチラシ、成果を出したのはどちらでしょう?」
というもの。


こういった質問の場合、「このチラシ分かりにくい(見にくい)ですよ」という指摘以外は、答えることが難しいです。


何故なら、
@商品特性・コンセプト
Aターゲット
B配られるシチュエーション
C配る主体の知名度
D企業のCI
E現在のブランディング
F今後の販売方針


これらを加味しないと、その広告が適切かというものが、判断できないからです。


@、Aは分かりやすいと思います。

@商品特性・コンセプト
@―1 業種・商品市場の特性
(競合企業との比較ではなく、その商品市場自体の特徴)
(例えば、「掃除機」というものが)
・日常使いか、ハレの日のものか。
・一生に数度しか買わないものか、週に何度も買うものか。
・人生に大きな影響のあるものか(人命・健康等)、そうでないか
・必需品か、娯楽か

@―2 その会社の商品の市場の中での特性
競合と比べた特徴)
・高級なものか、庶民的なものか
・品質が高い物か、コスパがいいものか
・(店舗であれば)立地は良いか、悪いか
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Aターゲット
そして、@の延長線上でのターゲット
そもそもマスを狙った誰にでも受ける商品か、ピンポイントなターゲットか
・どの年代をターゲットにしているか
・男女、職業、年収などの切り分け

イメージだけではなく、年代で読みやすい文字の大きさも違いますよね。


上記の2つは、それなりに考慮されることも多いかと思います。
けれど、他に下記の観点も必要になります。



B配られるシチュエーション
大きくは、「読んでもらえる確率」が高いか低いかになります。

・ポスター(場所はどこに貼る?)
・チラシ(新聞、折り込みチラシ、
   ポスティング、駅前手渡し、ダイレクトメール)
・既存顧客へ(請求書に同封、初回の打ち合わせに持参)

それぞれのシチュエーションで、広告に求められるものは大きく違います。
同じA4版のチラシだとしても、新聞折込と請求書に同封するチラシでは気を付ける点が全く違います。

●アイキャッチキャッチコピーや商品写真)
●伝えるの内容の豊富さ価格やコース設定、商品の細かい特徴)

見てすぐ捨てられる可能性があるものはアイキャッチに重点を置きますし、読んでもらえる可能性が高いものは、ある程度消費者を引き付けるだけの細かい情報量を入れ込みます。

ここについては記載すると長くなるので、後日、まとめて記載いたします。
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C配る主体の知名度
これについても長く書きたいので、詳細は後日なのですが。
おおざっぱに言えば、大企業と中小企業。
大企業は、すでに名前が分かられてるので、「怪しくない」「品質は悪くない」という最低限の情報はお客様にインプットされています。
中小企業はまず、商品だけではなく企業そのものの説明、特に「怪しい企業じゃない」ことを伝えることが必要になるので、大きな出遅れがあります。

大企業ではなくても、自社を認識してくれているお得意様へのチラシであれば、企業そのものの説明は省くことができるので、その点も違いますね。



DCIについて
これは、前に2回に分けて書きましたので、詳述はしませんが・・・
1つのチラシであっても、その企業と認識させる必要があります。

CIについて

コンビニやスーパーのように、分かりやすいロゴやコーポレートカラーを用いて、「その企業である」というアイデンティティ(独自性)を認識させるのです。



E現在のブランディング
同じイケメンと呼ばれる男性の映画パンフレットでも、
 ・高倉健さん
 ・福山雅治さん
 ・EXILEのTAKAHIROさん←精一杯
 ・人気ジャニーズ Jr.←ついていくのの限界
※ジャニーズのファンの皆様、おばちゃんなんで許してください・・・
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全部、イメージが違うので、「誰のものか?」を聞かないと、良い悪いも言えませんよね?

企業も同じです。
吉野家さんの広告と、三ツ星フレンチレストランの広告が違うのは、想像がつきますよね。

良い広告か悪い広告かだけではなく、どんな主体か、どんなブランディングかによって、その広告が相応しいかどうかは大きく違います。



F今後の販売方針(短期的な販売戦略)
Eとも絡むのですが。
例えば、今のターゲットは40代でも、今後20代のお客様を獲得していきたいとしたら。
それを考慮して、意識的に広告・プロモーションもフレッシュなものにしていかなければいけないですよね。



さらに言えば、E、Fができてない場合、
G根底となる販売戦略の立案
そもそも、どういった販売戦略を行っていくかを、立て直すことになります。




ですので、「ザッと聞かせて!」と言われても、正直、答えられません。笑

そして、シチュエーションやターゲットも明示せず、どちらのチラシのほうが売れたでしょう?っていう広告を見るたびに、個人的にはこの質問どうなんだろうってモヤモヤしてます・・・
ゴメンナサイ!

まぁ、上記に記載したアイキャッチとの関連で、詳しく語れないのはしょうがないことは理解しておりますし、文章量の関係で、私も同様のことしてないとは言い切れないのですが・・・



さてさて文章で書くと長ったらしいのですが・・・
どんな広告、チラシ、パンフレットが、お客様の心に響くかな??と考えること!
全ての基本はそこです!

初心に戻って、その気持ちを中心に考えてみてください♪



posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考
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