2021年03月10日

モニター結果2割の商品と8割の商品、どちらを選ぶか?

さてさて、あなたはA商品とB商品を作りました。

商品のモニターを募集したところ、お客様の評価は
 ●試作品A 8割
 ●試作品B 2割
という結果に。
2-8.png

皆様、どちらの試作品を商品化しますか??


ほとんどの方が、Aを商品化しますよね?
けれど、中小企業のマーケティングとして、それは売れるでしょうか???



さてさて、
こちら目薬のアンケートでして、
24910_3.jpg
※マイボイスコム株式会社
インターネット調査、2019年4月1日〜5日、10,507件



目薬の利用場面として
 @ 疲れ目 64.6%
 A 目がかゆい
 B 目が乾いたとき
 C 目がかすむ
 D 目を酷使
 E 花粉等アレルギー
 F 目に異物感
 G 充血 13.2%
が挙げられています


さてさて、私は、目薬を「充血解消」のために使っている
13.2% ユーザーの一人なんですが、

充血解消は、順位にして8位。
1位疲れ目の64.6%に比べたら、5分の1の支持率です。


で、それを踏まえつつ。
先日、お店に行きましたら、目薬ってすごーく種類がありますね。
ザックリ数えたんですが、70数種類ありました。



な・ん・で・す・が!!!

●メインの効用が「目の充血」
   &
●それがパッケージからすぐ伝わってくる商品

これしかなかったんです!
158962689_935646470595248_5461910461353042151_n.jpg


私はもちろん、こちらを購入いたしました!


製造&販売元である
ツルハグループマーチャンダイジングさん&佐賀製薬さん、
ありがとうございます♪

ツルハは大きい企業グループではありますが、
ロート製薬、参天製薬、ライオン等に比べると目薬のシェアは低い、
つまり「目薬メーカー」としての訴求力は弱いですよね。

でも、私は値段も、清涼感も、商品名も、会社名も何も気にせずに、
「目の充血特化!」というだけでこちらを購入したのです。



売れる商品って、
× 好きな人数が多い商品
 供給より需要が多い商品
なのです!

店頭に目薬が70種類あるとすれば、
1アイテムの比率は「1/70」で、1.43%。

つまり、

  1.43%   <<< 13.2%
 アイテム数(供給) アンケート結果(需要

になっているんですね。



支持率が2割でも、
周りの商品を見て、その商品の割合が2割以下だったら商品は売れます。

一方、支持率8割の商品でも、
競合含めて、8割以上が同じコンセプトの商品であれば売れないのです。



もっと大げさにいれば、5%の人しか好きではない商品でも、
その商品の供給が5%以下だったら売れるということです。


当たり前のことなのに・・・
人の心の常として、モニター試験をすると、
一番人気のあった試作品を商品化したくなるんですよね。笑

市場への製品供給の関係、気を付けてまいりましょう♪


※アンケートの複数回答や店頭へ並ぶまでの競争原理などありまして、
実際にはこんなに単純ではありませんが。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。