昨日記載しました通り、顧客目線を主軸としたマーケティングは、強み(=良い状態)がハッキリしていますので、理想とする姿があり、ラーメン屋さんであれば、
「できあがりから提供までは1分以内に提供できる席配置で!」
「看板は30m先から認識できるように」
「ラーメンどんぶりの内側は白に」
「今のスープの流行りは魚介系」
※内容は適当です(笑)
のように、どのラーメン屋さんにも当てはまる画一的なマーケティング・コンサルティングをすることができます。
一方で、「早い」「安い」「うまい」などの強みを追求していくマーケティングは、行き過ぎると安売りや値段に対して過剰すぎるサービスで企業の首を絞めるケースもあります。
■尖り型マーケティングでの顧客単価アップ
一方、尖り型マーケティングは、個性を活かしたマーケティングですので、マスとしてのお客様ではなくお客様の多様性に応じたニーズを満たしていくことになります。
以下のような4社の建設業者がいた場合、A社、B社、C社、D社では、提供する商品の特徴が全く違いますので、必然的にコンサルティング内容も全く違ってきます。
・A社:女性目線の建設業
・B社:木へのこだわりのある建設業
・C社:残業なし!従業員ファーストな建設業
・D社:ペットとの共生に特化した建設業

ペットと暮らしたい人であれば、家を建てる際に、ペットが滑らない床材、ペットが汚してもふき取りやすい壁紙 等々の対応があれば、満足度があがるでしょう。
そして、他の建設業者に比べて少し単価が高くても、ペットに強いD社を選びたいと思うでしょう。
結果として、お客様1件当たり売上金額もあります。
人は、自分がこだわっているものに対しては、お金を出すものなのです。
話しは飛びますが、私も、オフィスチェアを買いに行った時、数千円〜1万円台前半のつもりで行ったのに、腰痛改善用の椅子に巡り合ってしまい、40,000円の椅子を購入してきました!
「椅子」というカテゴリでありながら椅子ではなく、
「椅子」+「腰痛改善健康器具」
としての価格と言う捉え方になっています。
同様に、ペット対応した住宅も、「住宅」分の価格だけではなく、ペットの洋服やペットのおもちゃなどと同じ、「ペットへの愛情費」が含まれているのです。
「ペット対応に特化した住宅の価格」
=「住宅建設費」+「ペットへの愛情費」
■尖り型マーケティングの市場拡大
また、客単価のアップだけではなく、特徴的な企業がでることは、業界へスポットが当たる機会が増え、業界の活性化・市場の拡大につながります。
例えば、スポーツ選手。
石川遼君が出たことで、ゴルフの市場は活性化しました。
浅田真央ちゃん、羽生結弦選手が出たことで、フィギュアスケートの人口は大幅に増加しました。
※敬称は、なんとなく多数の方々が呼んでいるものにしてみました・・・
実際のビジネス、商品についても、同様のことが言えます。
2006年 高カカオで機能性を高めたチョコレート効果のヒットを皮切りに、

(画像は明治HP「チョコレート効果」より)
チョコレート製品は、今や年間の各種ヒット商品番付や年間ヒット商品ベスト〇といったランキングの常連と言って差し支えないでしょう。
2016年 ザ・チョコレート
2018年 セブンイレブンのチョコミントスイーツ
2020年 ルビーチョコレート
これらの商品には、今までの商品の延長ではなく、コンセプトのつくりかた的に言うと「未知の良さ」、競合とは一線を画す、圧倒的な尖りがあること。
そして、付加価値が高く、一般のチョコレートよりも単価が高いことが特徴です。

(画像は、明治HP「ザ・チョコレート」より)
【各商品の尖りポイント】
チョコレート効果・・・高カカオ&機能性チョコレート
ザ・チョコレート・・・大人の嗜好品としてのチョコレート
(カカオ割合の大幅アップ&明示)
そして、これらの尖りを持った新製品が出たことによって、その企業だけではなく、チョコレートにスポットがあたり、チョコレートのファンが増加し、チョコレートの市場は拡大しました。
(チョコレート効果、ザ・チョコレート 共に明治の商品です)
チョコレートの市場は、ここ10年で35%も増加したそうです!
チョコ市場は10年で35%成長!日本は世界3位の消費大国だった
(ダイヤモンドオンライン)
■景気を浮揚させるマーケティング
尖り型マーケティングは、売上が伸びた一社の利益になるだけではなく、
業界を活性化させ、市場を拡大し、ひいては景気を浮揚させるマーケティングです。
尖りを持った高付加価値商品がヒットする。
↓
その企業の利益(利益率も!)がアップする
↓
さらに業界にスポットがあたる
↓
業界自体が活性化する。
↓
その業界市場が拡大する
↓
景気が浮揚する!!
競合から奪うマーケティングではなく、創造するマーケティング。
そう信じて、今日も尖り型マーケティングを普及させていきます!