2021年03月30日

そのターゲットにとって新しければ、結果は出る

先日、ある業界紙への広告を監修させていただきました。
すこぶる評判が良かったと!

結果がでて、良かったです♪


なんですが。
別に、その広告、世の中にとって目新しい感じのクリエイティブな広告ではなかったと思います。

いくつかのCMや広告も参考にしましたし、
それなりによく見る、ある意味オーソドックスな手法&デザインで企画・構成いたしました。


では、なぜ結果が出たのか。
使い古された広告企画であっても、その業界紙を見るターゲットにとっては新規性のある、目新しい感じの広告だったからです。
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カッチリとした業界に、かなりカジュアルなデザイン&キャッチコピーを持ってきたんですね。



■ターゲットにとっての新しさ
何かを訴求する時に大切なのは、
社会全般にとって目新しいことではなく、訴求したいターゲットにとって新しいことなんです。


漫画の表紙にはよく使われるキャッチコピーやデザイン構成でも、ビジネス書でそういった雰囲気の表紙を作ったら目新しかったりしますよね。
これは、ビジネス書という市場や、それを購入するターゲットにとって、そのデザインが新しいものだから。



■流行の浸透スピード
業界にとっての目新しさについては、ターゲットにおける流行の進行スピードとも関連してきます。
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例えば、女子高生の流行語はおじさまにはわからない。
けれど、少し遅れて(女子高生にとってはその言葉に飽きてきたころに)、おじさま達が意味を理解して、おじさま間で流行ったりもします。笑

ぴえんとか、今、その段階ですかね?
もう違いますかね??


ターゲットによって流行の浸透スピードが違うこと。
それは、ターゲットによって新規性を感じ、感動を呼び起こされるタイミングも違うということです。



■流行った直後が一番ダサい
不幸なことに、流行とは流行った直後が一番ダサものなんです。

ファッションでもなんでも、一度、大流行をしてしまうと、その流行が過ぎ去った時に、それが「とてつもなく古いもの」と感じられたりするんですよね。
一周回ると再ブームが起こったりしますし、今、80年代のお洋服は逆に新鮮に見えたりするのではないでしょうか?

流行の最先端の人から見れば、2〜3年前に流行った流行が、今、一番ダサいんです。
もちろんデザインや広告についても、これは同様です。
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2〜3年前に若者に流行ったデザイン
 =デザイナーとしての感性がニブいと思われる
 =デザイナーにとって、一番ダサい
と判断されることも多いんじゃないかと。


ただ、
デザイナーさんにとってダサい(使い古された、少し前に流行った)デザインや表現手法でも、その広告や商品を見るターゲット市場にとって目新しければ、それは新たな感動をもって受け入れられます。



■ダサいかどうかは、ターゲット次第
以前から使い古した手法の広告でも、数年前に流行った微妙に時代遅れな(最先端のセンスを持つ人からはダサい)広告でも、ターゲットや市場にとって新しければ、それは驚きと訴求力を持った広告になります。


そして、一度流行った広告であれば、心に訴えかける力は強いというケースが多いので、成功する確率は高まります。


完全にオリジナルのクリエイティブさを求めるのもいいですが、市場・ターゲットにとって新規性は違う。
ちょっと頭に入れてみてください。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考
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