2021年02月25日

「尖り型マーケティング」が活きる場面

尖り型マーケティングについて記載を続けていますが、その4日目です。
今日のお話は、結構観念的なお話なので、前の3日分をまだ読んでいない方は、事例が豊富な1〜3回目を先に読むことをお勧めいたします。

1日目「尖りって何?

2日目「尖り発見秘話
  (埋もれないということ:旅館の例)

3日目「強みによる情報氾濫
  (強みの弊害:ピザ屋さんの例)


尖り型マーケティングとは、一般的な感覚で言う良否・上下関係(強み・弱み)ではなく、特徴・個性である「尖り」を活かしてマーケティングを行っていくというものです。

「尖り」を作っていくということは、個性的になるということなので、ターゲットの母集団は減り、その代わり顧客を引き付ける魅力、訴求力は格段に上がります。

■尖り型マーケティングの特徴
〇企業の個性や特徴である「尖り」が中心
〇情報量をそぎ落として「尖り」を作る
〇ターゲットの母集団は減り、訴求力は上がる


ですので、顧客の要望に応えて、「強みを積み重ねて」「顧客に応えていく」マーケティングとは発想が違います。
尖り型マーケティングとの対比を分かりやすくするため、今後は、従来のものを王道のマーケティング、王道マーケティングと記載していきます。
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尖り型マーケティングはもちろん、万能ではありません。
ですので「尖り型マーケティング」に向くケースと、尖り型マーケティングは向かず、王道マーケティングのほうが向いているケースを整理してみました。



■@新規顧客かリピーターか
強みは積み重ねていくこと。
それは、多ければ多いほどいい足し算です。

けれど、尖りは多ければ多いほど伝わらなくなってしまう。
なので、そぎ落としていく引き算なんです。


情報をそぎ落としていく、尖らせていく大きなメリットは、顧客にストレートに最も必要な情報を提供し、企業の特徴を効果的に伝えることです。
ですので、まだ何も情報がない新規のお客様の心に、「この企業は他社と違う」という印象を残すことができます。
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日ごろ中小企業のマーケティングをしていて感じたのは、多くの中小企業にとって、マーケティングの課題は新規開拓だということ。
ですので、尖り型マーケティングが有用性を発揮する場面は多いのではないかと思います。


一方、強みを積み重ねていくことは、一度訪れてくれたお客様の満足向上につながります。
ですので、強みの積み重ねは、リピーターの確保そして口コミの評価上昇には大きな役割を果たします。



■A競合は不特定多
上記「@新規顧客とリピーター」と根本的には同じになり、知らない人に訴えるか、知ってる人に訴えるかという観点です。

村で2軒しかいないお蕎麦屋さん、つまり競合が明確な状態であれば、
 ・より美味しくて
 ・より店主の愛想がよくて
 ・よりボリュームがあって
 ・より店内が綺麗
な、お蕎麦屋さんのほうがいいに決まっています。
つまり、比較対象が明確なケースでは、強みを積み重ねていく王道マーケティングのほうが向いていることになります。
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一方、尖り型マーケティングは、他社の中に埋もれない、お客様の心にひっかかるフックを作ることに優れていますので、競合が不特定多数の場合に向いています。


車社会や交通網で行動範囲が広がり、またネットにより距離が関係なくご商売ができる時代。
徒歩圏内の同業他社のみをライバルとしていた時代とは、格段に競合相手が増えました。

ですので、不特定多数の中に埋もれない、不特定多数の中にいても輝きを見つけてもらえる手法である尖り型マーケティングは、現代向きなマーケティング手法と言えるかと思います。



■B大企業か中小企業か
一般的に、大企業は尖り型マーケティングよりも王道マーケティングが向いています。

理由は2つ。
 ・必要とする売上金額が大きいから
 ・知名度があるから
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▼売上金額が大きい
「尖り」を持つということは、ターゲットを減少させます。

一概には言えないのですが、大企業の場合、商品の売上目標が大きいので、ターゲットを絞ったマーケティングというのは、あまり向いていないと言えます。


▼知名度がある
「A競合が不特定多数かどうか」で記載した通り、尖り型マーケティングは、何も情報がなく埋もれそう際に、知ってもらうきっかけを作るのに優れているマーケティングです。

大手企業のように、すでに企業名や商品名が知られている場合には、王道マーケティングで対処することが適切な場合も多いかと思います。


※ただし、大手企業でも、情報量を特化させた「尖り型マーケティング」的商品を作ることで、販売にプラスになるケースはあります。



■まとめ
以上のことより、尖り型マーケティングが活きるのは、以下の3つの視点
 〇リピーターより新規顧客開拓
 〇特定の競合より、ライバルが不特定多数
 〇大企業より中小企業

この3つに当てはまるのであれば、強みを積み上げていく王道マーケティングより、尖り型マーケティングを考えたほうが、結果を出せる可能性が高くなります!


※なんだかここ数日、予約投稿がうまくいきません・・・
きちんと時間にアップできずに申し訳ありません。
本日も、再度新規記事にしてアップしなおしたりしていました。
私が何か間違っているんでしょうが、なぜー!?!?



次回の尖り型マーケティングについての説明は
都合のいい企業から、選ばれる企業へ
posted by 秋田舞美 at 06:10| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月24日

「強み」による情報氾濫

過去2日、
「尖り」って何?
「尖り」の実例
の投稿をして、上下関係の強み・弱みではなく、特徴である尖りを活かしたマーケティングについて記載してきました。


もちろん、強みを増やしていくことはとても大切です。
ただ、時には、その強みの積み重ねこそが、企業を目立たなくしてしまっている場合がある。
そんな事例についてお話ししたいと思います。



今回も、実例をもとに構成をし直しました。
あるピザ屋さんのマーケティングです。
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■ピザ屋さんの強み
 ・海外から取り寄せたピザ窯
 ・チーズへのこだわり
 ・小麦は契約農家から
 ・具材は有機野菜
と、とーっても強みをたくさん持ったお店だったのですが、それをうまく訴求できていませんでした。


強みがあるからこそ・・・
なんていうか、大手チェーンにもあるような、「よくあるこだわりの店」みたいに見えちゃっていたのです。



ですので、オーナー・シェフとお話しした結果、このピザ屋さんの尖りを「チーズへのこだわり」と言うことにして、プロモーションをし直しました。
ですので、こだわりポイントを整理。

■チーズへのこだわり
 ・オーナーはチーズソムリエ
 ・約半年ヨーロッパを巡り、チーズの深さに目覚める
 ・オーナーが厳選してたチーズが常時30〜50種類
 ・水牛のチーズやヤギのチーズなどの珍しいチーズも
 (ものによっては要予約)
 ・ハーフ&ハーフでチーズを食べ比べるメニューも

こういったチーズについての情報をまとめて、情報発信!
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観光地だったことから、フリーペーパーへの掲載を「チーズへのこだわり」に絞ったことで、即効性のある効果が現れ始めました。
数か月後には、お昼時の売上が4割ほど上がり、土日には待ち時間もできる人気店になったそうです。
(σ≧▽≦)σ


まさに、めでたしめでたし、なんですが、この事例、PR方法以外は何も変えていないんです。
ピザの味も、値段も、材料も、シェフも、店舗も、ピザ窯も。

・チーズについて深堀し
・他の強みをPRするのを止めただけで、

この結果がでたのです。


そう、強みをPRすることを止めたことで、結果が出たのです。
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PRするのを止めたとは言っても、他の強みも無くなったわけではありません。
ピザ窯は、もとからあるヨーロッパから直輸入したもの。
野菜も有機野菜にこだわって。
小麦も引き続き、契約農家さんから仕入れています。


こんな強みがあるのにPRしないなんてもったいない!と思われるかもしれませんが、情報の散乱こそ、適切な情報伝達を阻害するのです!


例えば自社について5分話せるのであれば、様々な強みについて話せますが、30秒しかしゃべらないのであれば尖り1点に絞ったほうがいい。

時間だけではなく、営業ツールの情報量(紙面、HPのページ数)も同様に、無限にあるのでしたら強み1つ1つについて熱く語ってもいいですが、小さなスペースしかないのであれば、欲張って様々な強みを入れようとすると崩壊してしまうのです。



ただし、PRを止めたというだけで、尖り型マーケティングを行う場合にも、もちろん強みの蓄積にも大きな価値はあります。
強みは顧客満足度を高めてくれるので、リピーターの確保、口コミの評価上昇には多くの強みがあることが有効です。

これについては、明日の投稿【「尖り」が活きる場面】の中で「新規顧客とリピーター」として、もう少し記載していきます!

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月23日

「尖り」発見秘話!?

昨日の投稿【「尖り」って何?】から、私のマーケティングの根幹、尖り型マーケティングについて、久々に整理して記載しています。


さてさて、私が、「尖り」という発想に至ったのはきっかけがありまして。
7〜8年前、ある旅館から、パンフレットの見直しにご依頼を受けたんです。

ですので、ライバル旅館や有名旅館などのパンフレットを、手に入れられるだけ手に入れてみました。

そうした上で・・・
それぞれパンフレット、旅館名を付箋で隠して並べますと・・・


どれがどの旅館か、全く見分けがつかなかった!!
の・で・す!!!
旅館業界に詳しくない私はもちろん、私にご依頼をくれた女将や若旦那も、知っている旅館についてでも、なかなか当てられなかったんです!
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といいますのも・・・

・温泉が良い
・風光明媚、景色が良い
・サービスが良い
・食事が美味しい
・部屋がきれい

配分・ブレンドの違いこそあれ、どの旅館も、すべてこんな風に同じことが書いてあったからなんです〜!!!
つまりつまり、強みを積み重ねていた結果、どの旅館も無個性になってしまっていたんですよね。


パンフレットを作るとなったら、もう気合を入れて写真素材になるお料理作りますよね。
で、フォトグラファーさんに来てもらって、素晴らしい写真撮りますよね。
温泉風景も、モデルさん頼んだり、フォトグラファーさん頼んだり。

そして、パンフレット作るだけじゃなく、日ごろから、どうすればサービス向上できるか一生懸命考えますよね。
お部屋を綺麗に改装したりしますよね。



そういった努力は、とても素晴らしいんです。
ただ、パンフレットを作る時に、他社を差別化できているか・・・この観点で見ると・・・
残念ながら、ほとんどの旅館が、目を引くパンフレットを作れていなかったんです・・・

これ、パンフレットだけではなく、ホームページも含めた、全ての営業ツールについて、同じことが言えるかと思います。



で、印象的なパンフレットを作るために、何か参考事例はないかと調べたいた時にいきついたのが(多分テレビか何かで)、こちらの旅館です。


【伊豆・伊東 金目鯛の宿こころね 様(公式サイト)】
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※私の関与先ではありません


コチラの旅館、とにかく金目鯛押しなんです!

ページ配分を見ても、金目鯛、金目鯛、金目鯛。
金目鯛のオンパレードです。

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公式ページだけではなく楽天のページ(↑)でも。
そしてこちらの宿、激戦区の伊豆地域で、なんと楽天トラベルアワード11年連続受賞してるんですね!



パンフレットもそうですが、ネットで旅館を探す時って、なかなか決め手が見つからなくないですか??
そう、先ほど記載した通り、どの旅館も同じようなものなわけです。

・A旅館 温泉・食事・サービス・景色・建物 全部GOOD
・B旅館 温泉・食事・サービス・景色・建物 全部GOOD
・C旅館 温泉・食事・サービス・景色・建物 全部GOOD
・D旅館 き・ん・め・だ・い!
・E旅館 温泉・食事・サービス・景色・建物 全部GOOD

となっていたら・・・
D旅館に目が行きませんか??笑


口コミを見ても、こころね様が素晴らしい宿なのは間違いないです。
インパクトだけの企業さんではありません。
ただ、金目鯛での尖り、素晴らしい旅館に行きつく、大きなきっかけになりますよね。



そしてそして、これからが尖りのポイントでもあるんですが、
私、この旅館、プライベートでは絶対行かないんです!!笑
というのも、私、そんなに「食」に興味がなくて。。。
売りが「食」だという旅館は、予約候補からは外れるかなと。

さらに、肉と魚でいうと、完全に肉派!
しかも、肉>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>魚
な、肉派過激派と言えるでしょう!笑
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ですので、私はこちらの旅館に泊まることはない。
そう、あまり好まない人もいるのです。

ただ、その分、好きな人はとーっても大好き。
他の旅館なんて目じゃないぜ!という風に、この旅館を支持する層がいるのも、とても納得がいきますよね!



つまり、尖らせば尖らせるほど、ターゲットの母集団は減少する。
その代わり、訴求力は格段に上がるというのが、尖り型マーケティングなのです。

価格をあげることが企業にとって非常に難しい行為であると同様に、ターゲット層を絞って減らしていくこともまた、企業にとって非常に難しい決断を要します。
しかし、尖らせずに強みを積み上げ、万人に受ける企業を目指していくことは、それこそが実は茨の道なのです。

尖りという概念を交えて、マーケティングについて見直してみてはいかがでしょうか?



あっ、前にも「お店が助かる2つのこと」の投稿記事で記載しましたが、こころね様に行ってみたいかたは、できましたら公式サイトのほうからご予約を(笑)
【こころね様 公式サイト】
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次の尖り型マーケティングについての説明は、
強みによる情報氾濫
 (ピザ屋さんの事例)
posted by 秋田舞美 at 06:06| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

「尖り」って何?

私、「尖り型マーケティング」で商標を取っているんですが、じゃあ、「尖り」って何?と言うのを。
初期には書いていたと思うのですが、最近、ブログを更新し続けてるので再掲いたします。



「尖り」は「強み」に対する言葉として使っています。

SWOT分析をはじめとし、企業には「強み」「弱み」があり、それを
強みと弱みと言うのは、上下関係
誰が見ても、良否が分かる絶対的な指標です。

品質が高い、低い。
美味しい、マズい。
駅から近い、遠い。
値段が安い、高い。



強みをたくさん持つことは良いことなのですが、強みを追求していくということは、競合と同じ土俵で戦っていくことになります。

一方、「尖り」は特徴・個性です。


例えば、ロックとクラシック。
それぞれに「上手(強み)」「下手(弱み)」はあっても、ロックを好きなほうが上、クラシックを好きなほうが上という上下関係はありませんよね。

ですので、強みと尖りは、縦軸と横軸の関係と思ってください。
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尖りとは、どう個性的であるか、どういう特徴があるかということです。
で、上下の関係ではないので、尖り=「良いこと」でなくてもいいのです。



例えば、ある女性に男性を紹介する時、
「Aさんは誠実で、お金持ちで、仕事もできて、背が高くて、イケメンで・・・・」と言われると、なんだか、逆に、どんな人物かがぼやけてきちゃいませんか??
スペックが高いのは間違いないんでしょうけど、人物像というものが伝わってきませんよね。

大らかな人間なのか、繊細な人なのか。
リーダーシップがあるのか、フォローがうまい人なのか。


一方、
「Bさんはアウトドアが趣味で、月に2回はお友達と一緒にキャンプに行っています」
と紹介したらどうでしょうか?

活発で社交的な人柄が浮かんできませんか??
そして、お付合いした時に、休日をどう過ごしたいのか、までも想像がつきますよね。
多分、彼女にも一緒にお友達とのキャンプに参加して欲しいと思うのではないでしょうか?
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Aさんの、
 ・誠実
 ・お金持ち
 ・仕事ができる
 ・背が高い
 ・イケメン
が、企業でいう強みです。


一方、Bさんの紹介事項
・アウトドアが趣味
 (月に2回は友人とキャンプ)
は、強みではなく「尖り(個性)」と言ったほうが適切です。
というのも、「アウトドアが趣味」というのは、万人にとって優れている」条件ではないからです。


Aさんの特徴は、
 ・誠実→不誠実より誠実なほうがいい
 ・お金持ち→お金はないよりあったほうがいい
 ・仕事ができる→できないよりできたほうがいい
 ・背が高い→背が低いより高いほうがいい
 ・イケメン→顔が悪いよりいいほうがいい

と、多少の好みの差はあっても、世間的に言う「好ましい状態」というのが明確。
上下関係、強み弱みでいう強みの羅列です。
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一方、上記に記載した通り、尖りの本質は万人に受けるものではなくても構わない、個性ということです。



Bさんの特徴「アウトドアが趣味」は、人によってはプラスに出ることもマイナスに出ることもありますよね・・・

インドアな女性で、キャンプなんてとんでもない!っていう女性もいますし。
友達とか交えずに、休日は二人っきりで過ごしたいという女性もいるでしょう。

全て、社会的にどちらがいいか決まっているのではなく、好みの問題。
つまり、合うか合わないか!なんですね。



繰り返しますが、
というのは、万人に受ける好条件
というのは、特徴・個性になります。


強みを積み重ねるのは大切なことなのですが、強みだけだと、いくら苦労して積み重ねても、単なる無個性で終わってしまうことがあります。
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例えば、飲食店。
美味しくするのは大変なのに、今の世の中美味しいお店はたくさんありすぎて、それだけで差別化するのはとても大変です。
ですので、加えて値段も安くしようとすると利益も減りますし、大変ですよね。
でも、ここまでやっても美味しくて安い店はたくさんあるんです。
じゃあ、店舗を綺麗にしようかとすると、これまたお金がかかる。
サービスを良くしようとすると、従業員教育は大変だしお金がかかる。

世の中、他のお店が努力をしていないのなら強みで差別化が図れるのですが、他のお店も努力していく中で、他のお店よりも目立つように、強みを積み重ねていくのは生易しいことではありません。


ですので、万人に受けるものではなくても、尖り=個性で、企業を引き立てていこうというのが、尖り型マーケティングです。
何日か、この尖り型マーケティングって何?という投稿を続けたいと思います!



次回は、
2「尖り発見秘話
  (埋もれないということ:旅館の例)
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月20日

情報収集力とは

私が小学校5〜6年生頃、1990年にたまの「さよなら人類」という曲が発売されたのですが、その中に、
「ピテカントロプスになる日も 近づいたんだよ〜♪」という歌詞がありまして。


この「ピテカントロプスって何ぞや?」ということで、小学校のクラスで話題になったのですが、確か卒業まで、誰も分からなかったんですよね。笑

このピテカントロプスって言葉は、
ジャワ原人の、過去の学名Pithecanthropus erectus(ピテカントロプス・エレクトス)のようです。
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このエピソードから分かるように、ネットが普及する前の2000年以前頃までは、調べものをするのにも一苦労でした。

ちょっとした疑問も、辞書や図鑑で調べたり。
統計的なものであれば、図書館へ行って調べたりと、なかなか解決しませんでした。

ビジネス関連であれば、ちょっとした企業情報でも、調査会社に依頼したりしておりました。


そういった時代には「情報収集能力」というものは、とても高く評価されておりました。
情報を集めるということが、至難の業だったからです。




一方、先ほど私は、ピテカントロプスについて、パソコンからGoogle先生にお伺いするだけで、3秒で手に入れることができました。

パソコンじゃなくても、スマホでも、「OK、Google!」でも「アレクサ!」でも、ものの3秒でこの情報は手に入れられますよね。

汗水たらして足も使って、時間もかけて収集していた情報が、指一本、数秒で取得できるようになったのです。
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ネットに散らばっている情報量を感じるために、自分の名前「秋田舞美」で検索してみましたところ、2,640件がヒット。
一般人の私の名前だけで、これだけの情報があるのです。

そして私の居住地、千葉県のマスコットキャラクター 「チーバくん」で検索すれば約114万件。
「千葉県」では5億2,300万件。
「日本」という単語での検索だと100億がヒットします。


これだけ膨大な情報がネットにあふれている現在、情報を集めるという情報収集は能力ではなく、ただの労力成り下がってしまいました。



話しは少し変わりまして7〜8年前のある日、私が会社に行くと机に、山のような書類が積みあがっていたことがありました。
私が調べていたことに関し、先輩が様々な資料を1,000枚ほど印刷していてくれたんです。

でっ、でもっ! 申し訳ないのですが!
1,000枚印刷していただいても、使えないですよね??笑
(ご厚意を、こんな風に言ってゴメンナサイ!)
労力だけを駆使しても、結果は出ないんでないんです。


今、大切なのは、単に集めるのではなく、情報を取捨選択する能力です。
情報が溢れている現代だからこそ、逆に、価値ある情報を選び取っていくことは難しい。

ですので、情報の選別・集約こそが能力と言えるでしょう。
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誰でもが情報を発信でき、有用な情報も溢れている一方、誤った情報、誤解を与えかねない情報も、多々浮遊しています。
それらの中から、自分が求める、使える、判断材料になる情報を、選び取っていく能力が必要となりますね。

特に、マーケティングですと、正しい・正しくないというよりも、様々な特徴のうち、お客様を魅せることができる情報を、どう見つけていけるかがキーになります。



posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月19日

私、広告代理店じゃないんですA 〜プロモーションと販売戦略〜

昨日に引き続きまして、広告代理店さんとの違いを記載することで、なんとなく中小企業コンサルである、私のやっていることをご説明してみようかと。
(過去投稿「私、広告代理店じゃないんです@


なぜこんな投稿をしているのかなと思われるのかもしれませんが、
「マーケティング=プロモーション」と誤解されている方が多いなぁと感じているからなんです・・・
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マーケティングの定義再掲なのですが、マーケティングは市場創造ですので、販売に関わる全ての活動を指します。



■大前提:目標設定から始める
昨日の投稿で記載しました通り、目標が合ってそれを達成するために何かをするのではなく、
10年後にどうしたいか、どうすべきかを話し合うことから始めるんですね。
▼プロモーション(広告代理店)
▼販売戦略(中小企業コンサル)



で、それを戦略から戦術に落とし込んでいく。
ここが一番違うかなと思います。

全てはそこから発する違いなのですが、下記に私が違うなーと感じている代表的な3つを記載したいと思います。



■@実行するのは企業
まず、プロジェクトの実行者(行動者・作業者)が違います。

▼プロモーション
もちろん、クライアントからの許可を得なければ進められないのでしょうが、企画と実行が、どちらも広告代理店であるというのが大きいです。

全体で統合したプロデュースができますので、自社の能力・実力・得意分野も分かりますから、最後までクオリティを維持した、一貫したプロモーションができるかなぁと思います。


▼販売戦略
例えば、新規ターゲットを開拓したいので、まずは〇〇市場に営業に行きましょう!となる。
そうなると、実際に営業に行くのは、その企業さんで、私じゃないですよね。

私は、営業等については詳細なノウハウを有しているわけではありませんので、途中経過の確認は企業さんと一緒に行いますが、実行するのは自分じゃありません。
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ちなみに余談ですが、よく中小企業診断士は、「町医者」と例えられるんです。
そもそも医者と患者と言うのは、医者が主体的に病気を治し、患者さんはされるがまま。
なので、私はこの表現には違和感があります。
課題に対して、一番向き合ってるのは企業さんですので。



■Aトライ&エラーを前提としている
つまり、単発完結ではありません。

▼プロモーション
企業間の信頼において、ある程度、長期的なお付き合いは想定されていても、契約・注文自体は単発ですよね。

ですので一発勝負!
一度のプロモーションできちんと求められた結果を出すことが、お仕事の評価となります。

緊張感の上でお仕事しているのは、スゴイ!と思います。


▼販売戦略
販売戦略においては、ある程度、「模索」「市場調査」も業務の内となります。

また結果までの期間が長期にわたる分、時代が変化したり、現在進行中の戦略がうまくいかなかったり(あるいは、うまくいきすぎる場合も)といったことがありますので、その都度、変更を加えていきながら、戦略を実行していきます。
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特に、大きな改革をする場合には、方向性とし挑戦性の高い、今までとは分野や手法の違う事業に取り組むことも必要であり、全く失敗をしないことではなく、その結果をどう次の戦略に落とし込んでいくかがカギになります。

※ただし、挑戦しているうちに企業体力が削がれてしまっては本末転倒ですので、損害がなるべく少ないトライ方法を考えるのも、お仕事になります。



■B企業全体に渡って
▼プロモーション
特定の商品のプロモーション、または特定の営業ツールについてのお仕事になります。

なので営業ツール間だけみても、企業の要望に沿った結果、過去ブログ「CIが生んだ悲劇」のように、統一感のない営業ツールを制作してしまう場合もあります。
(広告代理店さんが悪くなくても)

また、単発での依頼になりますので、もちろん人事や投資などについてはノータッチです。


▼販売戦略
どこまで見るか、どこまでを専門とするかにもよるので、マーケティング・コンサルと経営コンサルの範囲にもよるんですが・・・

販売戦略を立案し実行サポートしていくということは、企業の成長に直面するということです。
ですので、人数増加や教育といった人事的問題(成長に伴う人事の課題については過去投稿「売上が伸びてきたら、絶対に必要なこと!」参照)、そして製造関連等の投資(工場等の新設・増設)や流通の問題が発生してきます。
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全部を自分が解決できるわけではありませんが、人事等についても一段階目の相談相手にはなること、
そして少なくとも、「成長とともに、こんな課題が生じる」ということは把握しておき、それらの課題を考慮した上でのマーケティング戦略を立てていくこと。

また経営者に備えるように伝え、可能であれば該当分野の専門家を紹介するなども必要となります。



■まとめ
広告代理店(プロモーション)、中小企業のマーケティング・コンサル(販売戦略)、どちらも「マーケティング」という言葉で総括されるので、なんとなく同様の業務を行っていると誤解しているかたもいらっしゃるようなのですが、
実際の業務は、かーなり違います!

というわけで、中小企業マーケティング・コンサルのお仕事について!
私はプロモーションじゃなくて、経営よりなお仕事をしています。
「マーケティング」っていう言葉って、とーっても広範囲な上に、なんとなくプロモーション寄りのことだと認識されていて、難しいなと思う今日この頃です。


昨日から2回にわたって記載しましたが、「私、キャッチコピーとかデザインとか、プロ級ではありません。」
言いたかったのはこれだけです!笑
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月18日

私、広告代理店じゃないんです@ 〜KPIとテレビ局〜

広告代理店の友人がいるのですが、とってもセンスがいいです。
普段のFacebook投稿とか、ちょっとしたメールでも、
天性のセンスとともに、キャッチコピーとかコジャレた(←死語?笑)文章を作りこんできた実績が感じられます。

で、周囲の友人からすると、私のお仕事は広告代理店の方々と同じようにキャッチコピー作ったり、広告作ったりということだと思われているらしいのです!
私は広告代理店の方のようなセンスとかはないので・・・
えっ、仕事できない人みたいじゃーーーん!!と!

ですので、私の仕事と広告代理店の仕事のなんとなくの違いを述べて、言い訳しようかと思います。


とは言っても、広告代理店の仕事は正確に把握しているわけではありませんので、あくまで想像です!笑(←ずるい)



■KPI&KGI
本題に入る前に、説明が分かりやすいようにKPIとKGIという用語について説明したいと思います。
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まず、KPI
●KPI(Key Performance Indicators)
=重要業績(評価)指標、重要経営指標
=目標達成のプロセスにおける評価指標

こちら、業績を評価する指標です。
そのままですね(笑)

で、指標ですのでザックリとした、定性的なものではなく、定量的な数値目標です。
「新規顧客を増やす」
 →月間新規顧客数、月間新規見積数
「生産効率をあげる」
 →1人当たり処理枚数、月間生産個数

例えば、下記のようなものがあります
〇リピート率   〇一時間当たり生産性
〇顧客単価    〇月間新規顧客数  etc


●KGI(Key Goal Indicators)
=重要目標達成指標

こちらは、経営計画の最終的な目標となる指標です。

企業経営の場合は、売上又は利益と理解しておけばいいかなと思います。
こちらも数値ですから、売上を伸ばす!とかザックリした定性表現ではなく、
 ・3年後売上〇億円、5年後売上〇%増加
 ・3年後経常利益率〇%、5年後営業利益〇億円
などですね。

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用語の説明が終わったところで、話を戻します。
テレビ局の事例でお話ししてみましょう。



■@プロモーション・広告宣伝
1つの番組が始まる時、それを見てもらうためにどうすればいいか。
主演俳優さんが他のテレビ番組に出演するというのもありますし、街中にインパクトのある広告を出すというのもあります。

また、SNSを使って拡散させたり、謎解きやプレゼントなど、視聴者が興味を持つような手法を使って、どう惹きつけられるかを検討します。
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このあたりが、広告代理店さんの腕の見せ所だと思います!


KPIは視聴率、特に初回視聴率には広告宣伝の効果が表れやすいと思います。
配役や原作などの話題性もありますから、全てが広告宣伝とは言えないでしょうが。



■A商品企画
そして、視聴率を取るために、どんな番組を編成したらいいかという番組企画が、一般企業で言う商品企画にあたるでしょう。


どの時間帯に、どんな番組を放送するか。
まず、バラエティーか報道か、ドラマか。
それが決まったら、どんな路線にするか、そしてキャストは・・・

ドラマをやる!というケース1つとっても、恋愛モノ・学園モノ・歴史モノ・推理モノ・職業モノ、原作あり・なし、コメディーかシリアスか、
決めることが、たーっくさんありますね!
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KPIは、例えば、中長期的な平均視聴率になるのではないかと思います。
初回視聴率に加えて、番組が面白いか面白くないかが平均視聴率を上げることとなるでしょう。



■B販売戦略
で、これは、企業の経営戦略にも絡みますし、短期的ではなく企業が10年100年生き残るための視点を持たなければいけません。

10年後になりたい姿を定め、それになるための道筋を考えていく作業になります。
なので、正解不正解ではなく、まず10年後にどうなりたいかを企業さんとイメージ・検討、すり合わせてしていきます。


定性的にどうなりたいのかに加え、
最終的な評価指標であるKGI(売上、利益を設定していきます。


そして、ゴールに向かってどのようになステップが必要か、大きな戦略から戦術への落とし込みをしていきます。
この戦略から戦術への落とし込みには、個々のKPIを設定する作業も含まれます。


例えば、
短期的に視聴率が稼げぐには、リアルタイム視聴率の低い10〜20代よりも、テレビをよく見る40代後半以降向け番組を制作したほうがいいのですが、それですと若い世代にテレビ視聴という文化は育たないままで、業界自体が緩やかな衰退をすることは目に見えています。


であれば、「10代〜20代にテレビを見る文化を育成する」というのが、販売戦略の1つとして考えられるでしょう。

そうであれば、短期的な全体視聴率は低くても、他番組に比べて「10代〜20代の視聴率が高い」のであれば成功となりますし、タイムシフト視聴率(≒録画も加味)やTwitterなどでの拡散による話題性なども考慮に入れるべきでしょう。

ですので、KPIを「10代〜20代の視聴率」「Twitterでの投稿数」のように設定することになります。
予め設定された目標値(KPI)に向かっていくのではなく、最終的な目標のためのKPIは何がいいかを模索し、設定していく作業です。

※ただし、CMスポンサーの関連もあり、テレビ局が販売戦略&KPIを設定しようとしても、それが理解されるのはなかなか難しいのですが


さらに進んで、テレビに固執していては生き残れないと、ネットメディアへの進出、資本・業務提携やM&A(買うほうでも買われるほうでも)なども、販売戦略(&経営戦略)の一例になります。



■広告代理店とコンサル
で、私がやっているのはB販売戦略です。
なんで、キャッチコピーや広告のセンスとして、一般の方よりはノウハウがあるとは思いますが、広告を中心にやっているプロと比べると、雲泥の差です。


上記の例で言うと、
広告代理店 @広告宣伝
マーケティング・コンサル B販売戦略

がメインのお仕事になります。


私もお仕事をしていく上で、多少のプロモーション系もやったりしますし、広告やチラシもコンセプトについては、こちらで統一を図ります。

ただ、コンセプトやだいたいのデザインをこちらで指定して、その後は広告代理店やデザイナーさんに作ってもらうことも多々あります。


特に、私はホームページ制作もやっているので、営業ツールを作るのが仕事と思われてるのかもしれません。
ただ私としては、ホームページは営業ツールというよりは、公開している事業計画書だと思っているので、コンサルである自分だからこそできるHPがあると思っております。


同じ企業の事例にしたので、まるで広告代理店さんより私のほうが偉いみたいですが、そんなことはなく。
顧問先の年間売上が、大手広告代理店のCM1クール分の予算以下なんてことも多々ありますから、動かす金額としても大きいとは限りませんし、
特に、マスとしての社会に対する影響力は、CM制作などには遠く及ばないと思います。

ただ、1つの仕事にかける熱意や労力という意味では、代理店の方もコンサルも、プロであれば等しく(という言い方が正しいかは分かりませんが)大きいものと思っております♪


posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月17日

薄利多売はボッタクリの対義語の美談か?

うちの母は、商業高校だったらしいんですが、なぜか「薄利多売」という言葉だけをガッツリ覚えておりまして、呪文のように唱えておりました。笑
薄利多売、企業さんが儲けを失くしてでも、お客さんに尽くしてくれる姿勢だそうです。

ただ、、、
本当にそうでしょうか??


■親切な田吾作さん
村には、太郎さん、次郎さん、三郎さん、そして田吾作さんがいました。
みんなは、ワラジを編んで暮らしていましたが、田吾作さんは夜なべしてたくさんのワラジをつくりました。

田吾作さんは働き者でした。
太郎さんなど3人は草鞋を100足つくりましたが、田吾作さんは150足つくりました。


太郎さんがた3人は草鞋を10円/足で売っていましたが、田吾作さんはたくさん作ったので草鞋を8円/足で売ってあげました。
村の人は8円でワラジが買えて、とても喜びました。

めでたしめでたし。
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これは、とっても良い話です。
勤勉な田吾作さんのおかげで、村人はみんな得をしたんです!

昔話であれば、田吾作さんには、かわいいお嫁さんが来たりして幸せに過ごすことでしょう♪


企業であっても、もうけは少なくていい、喜んでもらいたい!
という気持ちで、一生懸命作って、一生懸命安く売って。
そんな頃は、美点でした。

薄利多売は、ボッタクリの対義語
誠実さの証だったのです。



■潰れた魚屋さん
さてさて、時代は変わりまして、魚屋さんのお話しです。

町には、Aさん、Bさん、Cさんの3人の魚屋さんがいました。
サンマの仕入は70円だったので3人は、サンマを100円で販売。
どの魚屋さんも一日10匹のサンマを売っていました。

〇三人の魚屋さん
A (100円−70円)×10匹=300円
B (100円−70円)×10匹=300円
C (100円−70円)×10匹=300円

3人の利益合計 300円×3人=900円
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ところが、大きなスーパーが進出してきて、サンマを80円で売りだしました。
三人の魚屋さんは魚が売れなくなり、失業してしまいました。

〇スーパー (80円-70円)×30匹=300円
〇三人の魚屋さん 販売0匹 利益0円

スーパーと3人の総利益 300円
魚屋スーパー.png



■田吾作さんとスーパーの違い!
なんとなーく、肌感として、田吾作さんは良い人だけど、スーパーはえげつないなぁ・・・ってきがしますよね。笑
では、田吾作さんとスーパーの何が違うか考えてみましょう!

一つに
〇需要がいくらでもあった時代的背景。
圧倒的にモノが不足していた時代には、商品があればいくらでも売れたました。
良いものを安く出してくれて、大量に流通させてくれることは、とてもありがたい。
庶民の味方だったわけです。


もう一つに、
〇薄利多売を可能にする理由。
昔は勤勉誠実が薄利多売を可能にしていました。
しかし今、薄利多売を可能にしているのは、圧倒的なバイイングパワーなんです!
つまり、圧倒的な資金力、圧倒的に流通を抑える力、資金力がないものは、誠実であっても勤勉であっても、薄利多売ができないんです!

巨大な流通網を持った企業が、大量の物流を行ってしまっては、地域の魚屋さんはひとたまりもありません。
町の魚屋さんは全滅してしまいます。
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■可哀そうだから助けて、ではない
ただし、私は、
「中小企業が可哀そうだー! 大企業のバカヤロー!」という意識でこういう文章を書いているわけではありません。

大企業・中小企業の区別なく、値下げをするということは、自分のいる市場の価値を棄損させることであり、一見、消費者の為とみせながら「奪う」マーケティングは市場を疲弊させるからです。


〇三人の魚屋さん時代
 サンマの市場規模 100円×10匹×3人=3,000円
 サンマから得られる総利益 30円×10匹×3人=900円
   →三人の魚屋さんが生活できていた

〇スーパーが販売した場合
 サンマの市場規模 80円×30匹=2,400円
 サンマから得られる総利益 10円×30匹=300円
   →三人は失業し、スーパーしか生き残らなかった
    しかも、スーパーも薄利多売で大儲けしているわけではない
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ここで問題なのは、サンマの市場が縮小していること。
そして、売上減少以上に、サンマ市場からの利益が激減していること。
売上減少:3000円−2400円=600円 △20%
利益減少:900円−300円=600円 △66.6%
そして、その市場で食っていける人間が減って、失業者が出ていることなです。


薄利多売は、一見消費者のためになっているように見えて、労働者を疲弊させている。
前の投稿(消費者の幸せが国民の幸せというまやかし)で書いたように、消費者=労働者ですから、労働者が疲弊しては国民全体が疲弊していきます。



■美談ではない「薄利多売」
「薄利多売」という言葉は、未だに美談のように語られますが、企業努力という名の強大なバイイングパワーを背景にした「薄利多売」は、市場を縮小させ、失業者を生み、貧富の差を拡大させ、社会を疲弊させるのです。
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薄利多売は、市場を疲弊させるもの。
貧富の格差を増大させるもの。


もちろん、私も安売りしてもらったほうが嬉しいですし安売り店にもいきます。

また、話を単純化しましたが、実際には魚屋さんだって努力が必要でしょうし、
また地域コミュニティーではなく、全国的な流通、また世界的な経済の影響もありますので、一社が薄利多売を辞めます!と言っても、どうしようもない側面はあります。


ただ、例えば、お肉を食べる時には、犠牲となった動物に思いをはせるように。
持続可能な社会、持続可能な世の中を実現していくために、薄利多売が美談と綺麗ごとの上に成り立っているのではないということは知ってほしいかなとは思っております。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月16日

消費者の幸せが国民の幸せというまやかし

■傲慢な政治、傲慢な企業、そして傲慢な消費者
日本は違いますが、多くの国で、近代の始まりは、傲慢な政治体制から国民が権利をもぎとることでした。
国民は血を流して戦ってでも、自分たちの権利、民主主義を勝ち取りました。


次に国民が戦ったのは企業でした。
例えば、戦後のモノ不足の中、強いのはモノを持っている人間。
モノを持っている人間、モノを売ることができる人間でした。

ですから、消費者は多少品質が悪くても諦めざるをえなかったり、
公害といった問題も発生しても、力なく消費者はうなだれるだけ。


そんな中から、消費者の権利を主張し、今の日本があります。

ただ、今の日本は幸せな状況でしょうか?
統計データはともかく、国民の感情としては、「不況」と言わざるを得ない状況。
そして、賃金は上がらないにも関わらず、求められるサービス水準はドンドン上がり、景気の悪さ以上に、どんどん社会は生きにくさを増していくように感じられます。


傲慢な政治、傲慢な企業に続いて、国民の敵となっている者。
それは・・・
傲慢な消費者ではないでしょうか?
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■理不尽な要求をする「弱者」
最も悪質であるクレーマーたちは、消費者であるというその地位だけを根拠にして、一国の国家元首にでも匹敵するかのようなふるまいをします。


また、自分はクレーマーではないと思う人たちも、通販サイトの商品が3日後に届いたら、遅いと感じてしまいませんか??

納期を守れ! 品質をあげろ! けれど値段は下げろ! と。
圧力をかけたつもりはなくても、それを当然のことと思い、当然と思ったことが果たされないと、当たり前のようにそれに幻滅してしまうのです。


もちろん、消費者の権利と企業の努力を否定するわけではないんです。
ただ、消費者がほんのちょっぴり満足するために、消費者の機嫌を損ねないために、企業がしている労力が多大過ぎる、満足度と苦労のバランスが噛み合ってないように感じるのです。


時に、事故などの被害者が陥る「被害者の傲慢」に似た残酷さを持って、「弱い消費者をいじめるな!」という言葉のもとに企業を批判する。
もう、「弱い者」は入れ替わっているというのに・・・

弱きものは弱さを盾にすることはできますが、今、消費者は弱さを武器してしまっています。
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そして、消費者に求められた過剰なサービスは、そのまま過酷な労働条件として労働者にのしかかってきます。



■効率性を阻害するまでの過剰サービス
納期を守れ! 品質をあげろ! けれど値段は下げろ!
消費者にこう言われた状況で、企業が利益を出していく方法は一つです。

それは、その理不尽な要求を、そのまま社員である労働者に転嫁させていくこと。


「取引先が明日までに欲しいといったから、今日は残業してくれ。」
「お客様の満足の為、折り紙を折って全部屋に置いてくれ。もちろん、業務時間内に」



出典も覚えていないのですが、
日本のガードマンが、警備中ずーっと立ち尽くしているのを見て、外国のガードマンが、「そんなんじゃ、いざという時疲れていて、泥棒に逃げられちゃうぞ!」と。

ガードマンだって、スーパーのレジの方だって、座れる状況であれば、座っていいと思うんですよね。


品質だとか、本来の商品・内容については厳しくあっても、ガードマンの事例のように、無駄どころか、時にはマイナス、効率性の阻害要因になっても、なぜだか求められているサービスは多いのです。

そしてなぜだか、働いている人はツラくなければいけない、労働とはツラいものでなければいけない、みたいな変な信仰がある人も少なくない気がします。
レジのかたが座っていても、何もマイナスはないですよね・・・


消費者と企業のバランスがおかしくなっている現代。
そして、企業が労働者へその理不尽な要求をそのまま通過させている現代。

現状の「消費者、企業、労働者の関係」はこのように、過度で理不尽な要求の押し付け合いになっています。
現状.png


けれど、私達消費者は、企業(団体)の従業員でもあるのです。
自分が賃金を直接生み出していなくても、家族が働いて賃金を得ていたり、また税と社会福祉を経由することで、
企業の利益が労働の対価として分配され、消費者は金銭を得ているのです。

消費者として、企業にサービスの向上を要求する私たちは、その要求により労働者としての自分たちの首を絞めているのです。



■消費者としては最強、労働者としては最弱な日本人
今は、企業に対して、消費者が強くなりすぎている。
そして、結果として労働者としての個人に対して、消費者としての個人が強くなりすぎています。

ですので、「消費者である!」という地位だけを根拠に、スーパーで理不尽な要求を突きつけるクレーマーも、職場では顧客にペコペコと頭を下げていたりします。
そして、たまったストレスを、ただ「消費者である」というだけで優位に立てる、お店にまた押し付けるのでしょうか??


企業が強くなることは、従業員が強くなること。
そして、従業員が強くなることは、消費者・国民が強くなることなのです。

消費者が企業より強くなることを目指した社会は、この労働者=消費者という視点が欠けていました。


消費者と労働者が一体であることさえ認識すれば、企業と労働者は金銭と労働時間が見合った適切な雇用関係を結び、消費者も労働者に適切な給与を出せるレベルの価格で企業からモノを購入するのが健全な関係であると理解できるのではないでしょうか?
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企業が消費者に対して、過度なサービスをやめること、
そして、それを実現するために、
消費者が過度なサービスをやめた企業を、消費者の利益となるとして評価すること。

これらが、揃ってこそ、真に消費者は、国民は豊かになれます。



私がいう、早い・安い・うまいといった、原価をあげる・企業の首を絞めるようなプラス要因(強み)を追求していくのではなく、企業の個性(尖り)を追求していく「尖り型マーケティング」のポイントは、過剰な消費者目線から脱して、企業が主役になること。

そして、そのことが結果として国民を幸せにし、さらに真に魅力的な商品を生み、真の顧客利益につながると思っています。


※話を単純化するために 消費者、企業、労働者としましたが。
消費者の要求→小売店の要求→卸売店の要求→製造メーカーの要求→下請企業
と、実際には企業間でも、この理不尽な要求の押し付け合いが起こっていると思います。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月15日

愛情より友情か!?

さて、皆様、
ワタクシ1月〜3月までブログを書き続けるぞ!と宣言いたしまして、だいたい半分まで来ました!
いやー! ツラいです!!

いえ、書きたいことはあふれ出てきて、ネタははいっくらでもあるんですが・・・
下調べだったり、実際の企業さんの事例だったらある程度書いていいか確認したり!
そして推敲したりで、久々で書きなれていないこともあって、なかなかに時間を要しております。
何年も毎日続けてらっしゃるブロガーさんはすごいですね・・・


読んでいただきたいというだけではなく、自分自身の思考整理やデータ整理にもなって、こんなことでもなければ降りてこなかったであろう発想にたどり着いたりもしており、自分の為にも有意義な作業となっております!

ただ4月以降は、こんなに更新できませんので、週2アップということにするつもりです。
というか、納得いってアップしている投稿と、ノルマ的にアップしちゃってる文章があるので。
(^_^;


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さてさて雑談はこれ位にして、皆様、昨日のバレンタインはプレゼントしましたorいただけましたか??
マーケティングの元にもなる、バレンタインの変遷、考えてみたいと思います。


■本命チョコ、3倍返し時代
バレンタインも、30年程前のバブル時代には女性がチョコを配って、お返し3倍は当たり前!
男性はお返しにティファニーのオープンハート(ネックレス)を送る!

若い人は全く知らないでしょうし、当時小学生だった私もテレビでしか見たことがないんですが、
ティファニーの開店と同時に、男性がダッシュして入店。
それでも、売切れて買えないという、今では信じられないような出来事が起こっていたそうです!


そして80年代後半〜90年代は、私が学生の頃のイメージは、
バレンタイン=告白でした!


学校とかでは、友チョコはあったんでしょうが、そもそも友チョコという名前はなく義理チョコの一種で、本命のついでというのはあっても、盛り上がってはいませんでした。

学生は「告白」、社会人でも「本命」色が濃かったと思います。
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■義理チョコ面倒だよね時代
で、つぎに義理チョコ。
義理チョコの登場時期について正確には分からないんですが、いくつかのネット記事では80年代以降とありました。

私、2001年に社会人になったんですが、その頃〜それ以降くらいは、職場の義理チョコが義務化してきていて・・・
正直、女性からは面倒なんですけどモードが漂っていたんじゃないかと思います。


そして、男性側も。
本命時代の名残?か、それとも男のメンツなのか、義理チョコでもお返しは3倍!?みたいな雰囲気もあったりして、
お小遣い制のパパさんなんて「正直、もらいたくね〜」と思ってたり、奥さんだって「お返し面倒だから、もらってくんなよ〜」と思ってたりが、なかったわけじゃないと思います・・・笑


なんで、まぁ楽しんではいたんでしょうが、なんだかちょっと面倒くさいイベント・・・でもあった気がします。
個人的の感想かもしれないんですが!
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あっ、私はプレゼントするの好きなんで、むしろ義理チョコでもあっても送るの楽しくて大好きでしたよ!
ただ、上記の理由により、逆に迷惑かなと、送るの迷ったりしてました。

こんな風に
「送っていいの? どうなの?」
「でも部署の他の女子とのバランスは!?」
「どの関係の男性(部署とか)まで送ればいいの!?」 
みたいな気をまわすのも面倒だったんではないかと。


今の時代、職場義理チョコは、少なくとも面倒くさい範囲では廃れてきいるんじゃないでしょうかね。



■自分へのご褒美に 単価はアップ時代
そしてそのうち、バレンタイン・フェアに行って男性用のを物色しているうちに、「あっ、自分でも欲しい!」と。


7〜8年前頃は、チョコレートに限らず、「自分へのご褒美」「プチ贅沢」なんていう考えが浸透してきた頃でもあります。

ただ、自分用に良いお食事を食べる、ちょっとお高めのバッグを買っちゃうのとかは、自分へのご褒美感があるものの、

当時は、男性へのチョコを買う日に、自分へのチョコを買うって、多少は勇気のいるというか、一般的じゃない雰囲気は漂っていました。
「チョコレート・フェア行って、自分の買っちゃった。笑」って、笑い話というか、少なくとも、一般的な用途ではないこと、として語られていました。


今だと、「ご褒美チョコ特集」もあるくらい、自分チョコ、ご褒美チョコは当たり前ですよね!
ここくらいから、バレンタイン女性→男性」というニュアンスが薄れてきたんじゃないでしょうか。
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で、頑張ったご褒美と言うくらいですから、単価もお高めを少数、そしてメインの購買層は働く女性ですよね。




■イベントとしての楽しみたい 友チョコ時代
さてさて、年賀状もそうなんですが、人って強制されるとやりたくなーいってなるんだけど、イベントとして楽しむのは好きなんでしょうね(笑)


今は、自分へのご褒美チョコに加えて、イベントらしい友チョコが加わった感じ。

自分へのご褒美はOLさん、社会人女性が中心だったのに対し、友チョコは小学生も含めた学生さんに広く浸透しているみたいですね。


昔は、友チョコも義理チョコの一種として扱われていましたが、ここ10年ほどで言葉が定着し、ここ数年で盛り上がっているイメージがします。
(おばちゃんなので、学生さん情報には数年の乖離があるかも・・・)

2016年2月と2020年2月で期間指定して、Twitterで#友チョコを検索してみましたが、2020年方が「お子さんと作りました〜」含めて、圧倒的に幅広い層のかたがツイートしている感触です。
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ですので、学生さんにも浸透&数も多めなことから、単価もダウン
そして、手作りも多いようで、板チョコ需要も増えたんじゃないでしょうか??
(統計で調べようと思ったんですが、すぐには見つかりませんでしたので、単なる予想です!)



■まとめ
一概に、バレンタインとは言っても、いろんな変遷を経ていますね。

本命チョコでお返し3倍時代
  
義理チョコ面倒だよね時代
  
自分へのご褒美に、単価はアップ時代
  
イベントとしても楽しみたいよね友チョコ時代



下記は記念日文化研究所によるバレンタインの推計市場規模。
コロナ禍での本年2021年の落込みは当然として。
バレンタイン.png
(単位:億円)
※グラフは記念日文化研究所サイトのデータより当方制作
※データを見つけられなかった年があり歯抜けですが・・・
※2014年の落込みは、直前&当日の大雪による流通の乱れの為


肌感触では、2017年の最高値は自分チョコ・ご褒美チョコが浸透し、単価もアップしたため。
そこから少し落込み、友チョコの浸透で再度、売上も向上してきた・・・という感じでしょうか?



ちなみに、よく比較されるハロウィンとの市場規模比較。
ハロウィン.png
(単位:億円)
※グラフは記念日文化研究所サイトのデータより当方制作
※データを見つけられなかった年があり歯抜けですが・・・



2016年のみハロウィンが勝っていますが、渋谷での問題行動もあったせいか、それ以外は、まだバレンタインが勝利。
※2014年は直前期間の大雪の影響で流通が乱れたということで、記念日文化研究所としても比較の対象から外しております。

いまだ強し!ですね。


どんなイベントも同じに見えても、少しずつ変化していく。
その時代時代で、ターゲットも商品企画も、全く違います。

それを感じ取る感度も、マーケティングには大切ですね♪

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月14日

認知度98%と認知度2%を分ける違い

本日はバレンタインなので、愛と感謝のお届けについて、記載したいかなと思います。


■川上と川下
下記は商品が作られてから、消費者の手に届くまでの流れの一例です。
川上川下.png

商品を最終的に消費者へ届けるのは小売業以外にも、サービス業(飲食など)、流通業(ネット通販など)だったりしますね。


モノの流れとして、
川上:消費者さんから遠いほうを
川下:消費者さんから近いほうを
と呼びます。



■認知度2%と認知度98%
話しは変わって、私、新卒で入社した時、素材系の化学メーカーにおりました。
(株)トクヤマと言いまして、社風も(そして基本的に業績も)とっても良い企業です。
トクヤマ.png
(画像:トクヤマHPより)


昔で言うとセメントを製造していたり、私がいたころの主力製品は、世界最高レベルの純度( 99.999999999%”イレブンナイン”)の高純度多結晶シリコン!
と言われても分かりませんよね。笑
半導体の高性能化を支えている、重要な材料の1つなります。


さてさて皆様、(株)トクヤマという企業名、聞いたことありますか??
残念ながら、ほとんどの方は聞いたことがないのではないかと思います。
世間の認知度2%とかですかね??



では、ライオンという会社、聞いたことがありますか??

そう、「おはようからおやすみまで」の、あのライオン。
「今日を愛する」ライオン、です。
ライオン.png
(画像:ライオンHPより)

こちらは全く逆、物心がついている人なら100%に近いかた、まぁ98%の人は知っているのではないでしょうか??



この2社、知名度で見れば2%と98%位?、雲泥の差がありますね。

しかし、下記を見てください。
トクヤマライオン.png
※単位:百万円
ライオン(2019年12月期)
トクヤマ(2020年3月期)



年度によるブレはあるものの、この2社、売上も利益もほぼ同じ水準
従業員数はトクヤマのほうが少ないものの、言い換えれば一人当たり売上、一人当たり利益についてはトクヤマのほうが大きいということになります。


にも拘らず、知名度2%の企業と知名度98%の開きがある。
これ、消費者さんが、その企業から直接モノを買っているかどうか。

川上のほうへ行けば行くほど、消費者さんからは姿が見えなくなってしまうのです。
他にも例えば、車のメーカーは分かっても、エンジンメーカー、モーターのメーカーは、かなり大きな企業でも名前を知らない人が多い。


ちなみに、個人的に無知なのも大きいのですが、私は伊藤忠という日本でもトップクラスの大企業を、就職活動をするまで知りませんでした。



■コロナの中での役割と感謝
コロナ禍の中で、懸命にお客様に配送しているクロネコヤマト、佐川急便の配達員の方に、SNSなどで感謝の気持ちを表す投稿が多く見られました。
また、スーパーでレジの方々が働いていることに対する、労いの気持ちも巻き起こっていたかと思います。

この方々、私たちの生活を支えていただいて、私としても感謝の気持ちでいっぱいです。
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ただ考えてみてください。
消費者へ商品がいきわたっているということは、消費者に近い川下だけではなく、絶対に川上の企業さんも動いています。
スーパーにモノが並ぶには、缶詰工場の皆さん、トイレットペーパー工場の皆さん、そして、それらを消費者ではなくお店に運ぶドライバーの皆さん。
様々な人の手を介されて、商品はお手元に届きます。



もし気が付いたら、消費者さんには、そういった川上の業種にも心の中で感謝を感じてくれると嬉しいですし、

経営者さんは、消費者に対面する企業以上に、従業員さんに直接、世の中に役立っていることを伝える、
そしてこれからの時代はSDGsにも絡めた自社の社会的意義の発信を心がけていかなければいけないかもしれませんね。


本日、以前関わらせていただいたBtoBの流通会社の話になり。
そんなことを思ったりしました。

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月13日

GAFAの中で、アップルが1番だと思うたった一つの理由

IT業界を席巻しているとされる世界的企業GAFA

……Google
……Apple
……Facebook
……Amazon
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この中で、どの企業をすごいと思うか!という質問をされたら、私は職業柄、絶対にアップルとこたえます!

恥ずかしながら、GAFA各社の社風や経営状況をきちんと把握しているわけではないんです。
ただアップルには、私が即答するだけの、他社と違う特徴があるのです。



■売上が100倍になったら
さてさて、皆様、誰だって売上を伸ばしたいですよね。
売上が100倍になるなんて、夢のようじゃないですか??

でも・・・・ 
よく考えてみてください。


▼お饅頭屋さん
あなたはお饅頭屋さんです。
お饅頭を1日100個売っていました。

ある日、お饅頭屋さんがテレビで取り上げられたところ注文が殺到し、1日に100倍の10,000個の注文が入るようになりました。
100倍もの売上が上がって、めでたしめでたしです♪
・・・


とはなりませんよね!

だって、急に100倍の量のお饅頭なんて作れません
まず工場が足りないので作る場所がありません。
そして、もし工場があったとしても、きちんと作れる人がいません。
また、100倍の量だと、小麦粉も餡子も、いつも買っているところからだと足りないかもしれません。


いきなり注文が100倍になっても、100倍の商品を売ることは不可能に近いんですね。

もし100倍の注文を受注するには、まず工場建設から始まります
土地を選定して、どういう工場にするか建設会社さんと相談して、建物を建てて。

100倍の製造となると工場だけじゃなくて、多分、製造機械だって特注品です。
そして、作ってくれる人を採用して、慣れてもらわなければいけません。


こんなふうに長い長〜い時間をかけて、さらに投資もしないと、売上を伸ばしていけません。
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▼コンビニ
では、あなたは大手コンビニをフランチャイズで経営しています。
おでんを毎日100個売っていました。
ある時、おでんフェアがあって、おでんが一日100倍の10,000個売れるようになりました。

いっぱい売れるようになって、めでたしめでたし。
・・・
ではないことは、もう分かりますね。


まず調達。
1店舗だけなら大手コンビニも何とかしてくれるかもしれませんが、おでんフェアをして全店舗からおでんの注文が殺到した場合、おでんを仕入られるかが分かりません。


また、おでんは仕入れられたとしても1日10,000個販売するには、1時間に417個 1分間に6.9個のおでんを販売し続けなければいけません!

レジを増やしたり、バイトさんを増やしたり、もちろんバイトさんの教育しなくちゃいけません。
製造業ほど、長い長〜い時間や投資ではないものの、それなりに負担がありますので、すぐに売上100倍にできるわけではないですよね。
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▼アプリ販売
では最後に、あなたはスマホ向けアプリを販売していました。
今まで1日100ダウンロード位だったんですが、人気YouTuberが紹介してくれたことで話題になり、ダウンロード数が100倍になりました。


1日10,000ダウンロードです、めでたしめでたしとは
・・・・

なりますよね!!!
売上100倍になったら、めでたしめでたしなんです!!!!


比較するために、メチャクチャ単純に記載しましたので、IT企業が苦労なく売上を伸ばせるわけでは決してないんです。
けれど、製造業や小売業に比べると、成長にかかる労力・時間は格段に少なくて済みます。
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■月2億円サイトを1人で運営
2月12日、個人が運営しているサイト(イラストコミュニケーションサービス「Skeb」)が、実業之日本社の子会社となりました。

実業之日本社が「Skeb」を買収 個人運営の“投げ銭付お題募集サイト”に総額10億円
ITmedia ビジネスオンライン


勉強不足で存じ上げなかったのですがSkebは、国内外から日本のクリエイターに対してイラストや音声データを有償でリクエストできるサイトとのころ。
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画像はSkeb様 HP


こちらの企業、2018年12月に開設され、月間取引高約2億円の規模。
つまり2年強で年商24億円規模に企業が成長しているようです。
(成長が早すぎるので、今年の年商でみたらそれを超えるんでしょうが)

さらに驚くのが、売却理由。
企業の企画・開発・運営を1人でやっていたので限界となったということなのです!
ですので、代表者は変わらずとのこと。


年商24億円規模の企業を、一人で運営。
売上を伸ばすのも難しいですが、オペレーションだけ考えても、工場でモノを作るような製造業では、絶対にできないですよね!



■モノを売っているアップル
ここで最初に戻りまして、私が、GAFAの中でアップルが一番だと思う理由。
お分かりの通り、それは、単純にモノを売っている企業だからなんです。

アップルの成長スピード
https___blogs-images.forbes.com_niallmccarthy_files_2017_06_20170629_Billion_iPhones.jpg
Forbes:Apple Has Sold 1.2 Billion iPhones Over the Past 10 Years


もちろん、アップルは工場を持って全商品を生産しているようなことはありません。
ただ、あれだけの製品を作るとなると、下請けを見つけて、それを管理するだけでも膨大な業務量になります。

そして、作るだけではなく、モノを作っているからには流通が発生します。
在庫も発生します。

店舗もいりますし、メンテナンスも、そしてそれらに関するポリシー(故障に対してどのように対応するか)もいります。


アップルと言うと、故スティーブ・ジョブズを中心とした発想力、商品企画力にスポットが当たり、オペレーション部分に光が当たることがほとんどありませんが・・・

日常的に、成長する企業の課題を見ている私から言うと、これらのモノづくりには切っても切れない課題を乗り越えて、これだけの短期間にこれだけの偉業を成し遂げた製造業ということは、尊敬に値します。


アップルについて語れるだけの情報をもってないので、長く書かずにこの辺でごまかしてみます(笑)


ちなみに、私は、基本的にお仕事の上でも製造業ラブです♪
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月10日

お客様を選ぼう!

■採用活動にて
ある地方の信用金庫のかたと、採用活動についてお話ししていた時。

「うちは、尊敬する人に父母、お父さん・お母さんをあげた学生は採用しないんですよ」と。

その方自身は多分、その方針にそんなに賛成していないのかなぁという口ぶりだったのですが、会社として公平性を期すための面接マニュアルで決まっているのでしたら、しょうがないかなと従っているようでした。


こういう情報が出回ると、学生さんの就職マニュアルには、
「尊敬する人に、父母をあげてはダメ」
などと記載されるようなのですが、
逆に、過去に私が出会った中で、きちんと父母を尊敬し、身近な人にも感謝を忘れないことをプラスに評価している経営者さんもいらっしゃいました。

「父母を尊敬する」のが、面接の答えとして良いとかダメとか、これは画一的なものではなく価値観の違いです。
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そして、価値観が違うのであれば、面接に受かったとしても、その後働く段階になって何らかの精神的齟齬が発生します。
面接のノウハウとしてではなく、自分を出しきって落ちたのでしたらご縁がない会社。

採用であっても相手に選ばれるだけではなく、会社を選ぶ気持ちを持つことが大切かと思います。



■企業も顧客を選ぼう!
そして、上記は就職の際の学生さんと採用担当の話でしたが、これお客様と販売企業の関係にも当てはめることができます。

お客様(消費者であっても、BtoB取引の企業であっても)には、様々な価値観のかたがいらっしゃいます。
販売企業としては、もちろんお客様に選ばれる努力はする必要がありますが、あまりにも感性の合わないお客様に振り回される必要はありません。
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その感性の合わないお客様というのは、クレーマー的なかただけではなく、一般的に言う悪い人・悪い企業ではない場合でも価値観が合わないということは多々あります。
納期やお金に関する正確さ・ルーズさ、社会に対する誠実性、こういった根本的な価値観が合わないと、一緒にお仕事するのって、結構キツいものがありますよね。

お互いに悪い人じゃなくても、結婚したらうまくいかないカップルと同じ。
まさに、価値観の相違ですね。


ですので、
〇価値観は色々な人がいる
〇どの価値観が正しいとは言えない
〇一緒にやっていける価値観のお客様と深いお付き合いを

ということで、傲慢な意味ではなく、自分の顧客には向かない人に振り回せすぎない、顧客を選ぶ観点をもちましょう!
ただし、もちろん自分もお客様に選んでいただけるだけの、自分の実力・努力は必要となります!
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月06日

売上が伸びてきたら、絶対に必要なこと!

マーケティング・コンサルタントとして顧問先の売上が大きく伸びてくれた時、次にぶつかる課題は、だいたい人です。
中小企業は、元の規模が小さいので、うまくいくと数倍に売上が増えてくれてくれることも少なくありません。

売上が2〜3倍に増えれば、企業はもう別の組織になります。
そんな時にぶつかる、人・人材に関する課題について、ステージに合わせて整理してみました。



■企業の成長ステージ
個人の感覚として何となくなんですが、
 @数人→10人
 A10人→30人
 B30人→100人
辺りで、それぞれステージに合わせた壁がある気がします。
この壁を乗り越えられるかが、成長のステップを一段ずつ登って行けるかの分かれ道になります。
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■@仲良しグループから組織へ
(数人→10人)

創業直後、数人の創業メンバーから、新しく社員を採用する頃に、第一の壁が訪れます。


特に、ベンチャー企業などでは、売上が何倍にも伸びてくれた時。
創業メンバーは、もうお仕事が楽しくてしょうがありません。

場合によっては、午前様が続いても、
「私達、こんなに伸びてる〜! 楽しい〜!! 
 世の中を変えてやるぜ! 仕事しよっ♪」
という、変なテンションになっていることも(笑)

そんな中、新しく入ってきた方にしたら、そんな企業、ブラック企業以外の何物でもありませんよね。


個人の性格や特性、能力にに大きく依存した仲良しグループから、成長を前提とした組織へと変革していくこと、これが、組織化への第一の壁です。
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■A社員の増加と成長
(10名→30名)
売上が増えれば、社員数を増やさなければいけません。
数人の採用の範囲ですと、案外知り合いの範囲や紹介で採用したりもするのですが、30名程度に近づくと様々な人材を、採用していく必要があります。
しかし、そもそも採用活動という経験がありませんので、そこのハードルがあります。


特に、新卒採用では、ここ数年は学生さんにとっては売り手市場でしたので、学生さんは大企業に行ってしまうことも多く、中小企業の採用はとても苦戦していました。
合同説明会や就職サイトへの登録など、1人採用するのに、数百万円の予算がかかることも珍しくありませんでした。

学生さんには申し訳ないですが、コロナ禍で採用を見送る企業も多くなり、成長企業にとっては少し採用がしやすい状況になってきました。
学生さんにも、これを機会に中小企業でも成長している企業、考慮に入れていただけると嬉しいですね。


そしてもちろん、数だけが増えれば良いわけではなく、社員教育をし、社員のやる気を育て、社員の成長をサポート。
社員が活躍できる状況を創り出さねばいけません。

どんな仕事でもそうですが、当初は教えるより自分でやってしまうほうが早くできるもので、
教わるほうだけではなく、教えるほう、育てる側も「任せる」という成長が必要になります。
モチベーションも含めた社員教育
これが、なかなかの難題になります。
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■Bキャリア・プラン、評価制度の確立
(30名→100名)

社員数が100名に近づいてくると、社長は、全員と深く直接的なコミュニケーションをとることは難しくなってきまする。
ですので、管理職・中間管理職を起点とした縦ラインの報連相、社員教育、そして業績評価を体制として確立していくことが必須となります。


大企業や安定企業と違い、成長企業で問題となるのは、キャリアプランの目安・目標となる先輩が存在しないこと。
成長に従って新しくポジションができてくるくらいですので、指導できる先輩もいなければ、評価も難しいことになります。


例えば、数人の企業で、創業メンバーとして社長、取締役、部長職しかいなかった。
そんな時に、新入社員が入ってきて何年か経ち、社歴の長くなった新入社員を「主任」にしようと思った場合。

主任というものがどういうものか、どういう職責があるか。
社員の誰も知りませんから、どういうった業務をどういった権限でしていくのか、会社は主任をどういう位置づけにするのか。
主任は、何年くらいたったら次長になれるのが普通なのか。
暗中模索で進めていくことになります。

また、誰も「主任」という役職を経験していませんから、主任として教育・指導できる先輩社員もいません


社員が成長できる体制を整えると共に、キャリア・プランの方向性を定め、評価制度を確立させていくことが、継続的に拡大していく企業へなるには、絶対的に必要なステップとなります。
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Aと合わせて30名〜と書きましたが、実際に問題に突き当たるタイミング、なるべく取組みだしたいタイミングは、もっと早いかもしれません。



■まとめ
私、マーケティングについてはアドバイスできますが、人事・人材教育関連は、とっても苦手な分野
けれど、マーケティングの成功の後には、必ずやってくる課題です。

売上が伸びてきたら、キャリアカウンセラーや社員教育関連のコンサルタントの活用も鑑みつつ、人材への課題へ目を向けていってくださいね。

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月04日

つまみ食いはやめてね♪

私の仕事は、販売戦略策定のアドバイスなので、
企業の現状を考えて、中長期的になりたい姿を考えていく。
そして、そこに行くまでの過程としてターゲットを定め、商品コンセプトを決定し、パッケージ制作やプロモーションを決定していきます。


商品企画はターゲットがあり、それに対してどういうアプローチをしていくかが肝心になります。

なので、
 ・営業ツール
 ・パッケージ
 ・プロモーション
などなどは、

●ターゲット
●商品コンセプト

と噛み合っていることが必要です。
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キャッチコピーを一つとって、
パッケージを一つとって、
それが気に入ったからという「つまみ食い」をしてしまっては、効果が半減どころかマイナスに出てしまうことがあります。



実際に合った事例を元に、架空のお話しをしようと思います。
私が行政の窓口相談をしていた時に、何度か相談にきていたお菓子のメーカーさん。

既存のお客さんは、主婦やご家庭の日常使い用でしたので、
単価を上げるべく、ママ友のお土産等を想定したプチギフト的なお菓子を企画しました。


瓶に入っていたお菓子だったのですが、瓶も今までのものよりはちょっとオシャレなものに。
パッケージのシールも、少しスタイリッシュなものに変更しようという話になり、デザイナーさんもご紹介してシールは完成しました。
量も4人位で食べきれる量を想定して個数を減らした上で、価格は元の商品の1.5倍程度に設定。


な・の・で・す・が!
出来上がった商品を見せていただいたら・・・

パッケージ・シールはそのままに、「私黄色が好きだから!」と真っ黄色な枠線で囲み、
「この価格だと高いと思ったの小売価格は安くしました!」と値段は下がっていて。
「最初に予定してた容器(瓶)は高かったから、こっちにしました!」と、すごーく安っぽいリポビタンDみたいな瓶に入ってまして・・・
※リポビタンDは商品コンセプトや価格帯的には、あの瓶で正解だと思います!
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まぁ、正直言って、
なんじゃこりゃ!?!?って感じの製品が出来上がってしまっていたんですね。


で、しばらくして、
「せっかくコンサルタントの言うことを聞いて作ったのに、売上が全然上がりません
という記載がブログに・・・


その企業さんは、企業というかおばあちゃんが一人でやっていたんですが、そのおばあちゃんが悪いというわけではなくて。
企業にとって、
 ・値上げをする
 ・コストをあげる

というのは、とても勇気のいる、抵抗感のある行為なんです。
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■経営者様へ
ですので、経営者さんには、販売戦略のつまみ食いは危険です!とお伝えしたいです。

特に、値上げをする場合には、
 ・商品へのこだわり
 ・パッケージ
 ・シチュエーションにあった商品企画
  (大袋でなく小分けなど)
 ・商品を販売する場所
  (デパートかスーパーか等)

どれか一つでもコンセプトから外れていたり、安っぽかったりすると、絶対売れません!!

コチラについては、私の関わった先ではないのですが、とても素晴らしい企業さんの事例があったので、後日記載しますね。
(記載したらリンク貼ります!)



■コンサルの皆様へ
我々コンサルとしても、
1.好き嫌いのつまみ食いではなく、ターゲットと噛み合ったパッケージやプロモーションにしていかなきゃいけないことを、これでもかという位、きちんと伝えること!

2.抵抗感を乗り越えてでも、その販売戦略をやり遂げる勇気がある企業でない場合は、価格を大きくあげるような商品企画など攻めた提案はしない


つまり、
@一貫した販売戦略の重要性をしっかり伝える
A攻めた行動ができない企業には攻めた提案はしない




理解力のあるなしだけではなく、経営者さんには「好きな事しかしたくない」「好きな事だけ取り入れる」というタイプのかたが、それなりにいらっしゃいます。

顧問先ではなく、一回、二回の単発のアドバイスを求められた場合には、途中経過で情勢を立て直すこともできませんので、特に、なぜこのようなプロモーションを行うか、特にターゲットに合わせた企画・プロモーションの重要性をきちんと説明する!
そして説明しても実行できないような企業には、そう言った提案は行わない!


いろんな企業さんを相手にする中小企業へのコンサルには、そう言った対応も必要となってくるんだなぁと、自戒も込めたアドバイスでした。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月03日

自分の目利きを信じるな!

デパートのカリスマバイヤーさんが物産展で売れる商品を見つける素晴らしい目利き力。
有名マーケティング・コンサルタントの「この製品は、絶対売れる!」というひらめき。

商品の良否を瞬時に判断する目利きの能力は、コンサルにとって最も大切な能力といっていい!






と思っていませんか??
それは違います!



私は、自分の目利きを過信してはいません。
というのも、デパートの催事のようにターゲットが大多数の一般消費者(マス)を相手にするのでしたら目利き力で説明できる部分もあるでしょう。

けれど、例えば、
 ・女子高生向けのスマホケース
 ・介護用品のおむつ
 ・工業用品のネジ
などのマーケティングをする際、

見た瞬間に「これはなんて素晴らしいんだ!」って分かるものではありませんよね。(笑)
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で、これらの事例はターゲットが自分じゃないって分かりやすいんので当たり前だと思うかもしれません、消費者がターゲットでも、自分はターゲット群に入ってないことって多々あります。
にもかかわらず、自分がターゲットではないと自覚せずに、つまり自分が価値を理解できないだけなのに、「この商品はダメだ」と決めつけてしまうコンサルも少なくないんです。



例えば、自分がダサいと思う(そして一般的なオシャレな人からはダサいと言われる)お洋服。
そんなお洋服でも、ファンがいれば売れます

例えば、一般的な市場価格から言って高すぎる商品。
そんな商品でも、高いだけの価値があるこだわりが分かる人に伝わって、その値段でも購入したいと思う人がいれば売れます。
そんな商品に、「この商品は高すぎる! だから売れない!」というアドバイスをするのは間違っていますよね。
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特に、中小企業の場合は、必ずしも大きな売上を必要としているわけではありません。
小規模の企業であれば、数千万円の売上でも十分に利益を出せる会社は多くあります。

であれば、大多数に受ける商品である必要はなく、
企業規模に見合った売上を支えてくれるだけの熱心なファンがいるかどうかが、キーになります。

そして、その熱心なファンがいるかどうかは、自分の目利きでは判断できないことが多いです。
企業や現在の顧客からのヒアリング、市場調査などをしてみないと分かりません。



私の顧問先で、複数のコンサルに「こんなの売れない!」って言われた商品。
その商品の売上を大きく向上させたこともあります。


一般的に、ヒットするしないの勘所をつかんでいるのは、コンサルにとってプラスの能力であることは間違いありません。

ただ、その目利き力を過信しすぎていると、特に中小企業のマーケティングでは、誤った判断をしてしまうことがあります。


ヒアリング等を進めるにしたがって、売上向上につながる匂いを嗅ぎつける能力。
その個性(尖り)を活かして、売上向上に結び付ける手法を編み出せる能力。
それこそが、コンサルにとって大切な能力だと思っています。

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月02日

コロナ支援でお買い物する際、簡単にできてお店が助かる2つのこと

コロナで大打撃を受けている飲食店や関連業種。
馴染みのお店を少しでも支えたいと、テイクアウトなどされているかたも多いかと思います。

少しでも支えになりたいとお買い物をしているのでしたら、ここを気を付けてあげると、さらにありがたいという2点をお伝えいたします。


■ネットであれば、直サイトで
楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングなどの通販サイト。
じゃらんnetや楽天トラベル、一休.comなどの旅行系ポータルサイト。

これらから予約・購入をすると、企業さんはポータルサイト側に手数料を支払います。
サイトや対象企業によって様々なのですが、
例えば、旅行系のポータルサイトですとポイント負担分も含めて、8〜15%程度の手数料を取られることが多いようです。



通販サイトでは、
▼Amazon
アマゾン.png
※画像はAmazon様HPより

100円/個(小口) または 4,900円/月(大口)
   +
販売手数料8〜15%(カテゴリにより)



▼楽天
楽天.png
※画像は楽天様HPより

コースによって、
月額19,500円〜100,000円
  +
システム利用料 2.0%〜7.0%

とのことです。


ポータルサイトは、労力をかけて質の高い情報を集約してくれているので便利ですが、すでに買う・予約するお店が決まっている場合。
馴染みのお店で、そのお店に公式サイトがあるのであれば、そちらから購入・予約するだけで、企業の利益率は大きく改善します。


また、私たちが使うポイントですが、ほとんどの場合、
 ・ポイント分 としてシステム利用料と一緒に徴収
  (または、システム利用料に含まれる)
 ・ポイントを使われた企業が被る
のどちらかになっております。



■リアルであれば、現金
クレジットカードを使う場合、お店はクレジットカード会社に手数料を払っています。

店側が払う手数料は、カード会社や会社の信用度によりますが、
コンビニは低くて1%程度ですが、
その他のお店は3〜5%といわれています。

信用度が低い、つまり個人商店ほど手数料は高くとられています。
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3%、小さな数字だと思うかもしれませんが、利益ではなく売上の3%です。
利益率10%の企業であれば、

・売上 100万円
・利益 10万円
・クレジット手数料3万円

だとすると入ってくる現金が10万円→7万になってしまうのです・・・



交通系ICカードも同様に手数料がかかりますし、

LINE Pay、楽天ペイ、PayPayなどの決済アプリは、現時点では無料で導入できるようですが、
PayPayであれば、無料期間は2021年9月30日までとなっています。
利用可能店舗を増やすための一時的な無料措置であり、今後はクレジットカード同様に、お店が手数料を支払わなければならなくなります。

そして、決済アプリで言えば、有料化された時点での細かい徴収システムは、まだ開示されていないものがほとんどかと思います。

消費者の皆さんは、PayPay導入してよー!と思われるかもしれませんが、あと数か月でどう利用料を取られるか確定していないシステムを、今導入するということが、企業にとってとても恐いことであると、少しだけでも想像していただければありがたいです。



かつクレジットカードは、入金が数か月後です。
資金繰りに苦しんでいるとき、お金が即時に入ってくるか、2か月後に入ってくるかで、大きく違うのは想像がつきますよね。
例えば月の売上100万円が2か月後に入ってくるとすると、100万円×2か月分=200万円の運転資金が余分に必要だということになります。


ただし、これは資金繰り面から見た利便性です。
美容室やネイルサロンなどでは、現金管理の煩雑さ解消、そしてコロナ対策としての接触機会を減少ため、これを機会に完全キャッシュレスに踏み切ったお店もあるようです。
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■まとめ
ポイントなどのメリットもありますので、無理にとは言いませんし、
もちろんクレジットカード会社や、ポータルサイトを構築する企業にも、正当に対価を払う必要はあります。

けれど、コロナ支援で・・・という気持ちで購入されているのでしたら、簡単にできるこの2点だけでも、企業さんにとっては大きなプラスになるのです!


そして、コロナ禍だけではなく、当たり前ですが、何かのサービスを使うには対価が必要です。

この対価は、
 @消費者
 A企業(お店
 B広告スポンサーなど第三者

誰かが、負担しています。

近年は、多くのサービスが消費者は金銭を払わずに享受できるようになっていますが、どうしてこのサービスを無料で受けることができるのか。
どういうビジネスモデルになっているのか。
ポイントのようなものであれば、誰が損害を被っているか。

たまには考えてみると、良いかもしれませんね。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年02月01日

コンサルも! 人前で褒めろ、指摘しろ!

部下を育成する際の言葉、
褒めるときは人前
そして叱るときは誰もいないところで


これ、他の人間関係でも、目上の方に対しても、
そして、コンサルティングでも同じことが言えるかと思います。
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■褒めるときは人前で
他の方の前で、企業さんの良いところをPRするのは、経営者さんの自信回復、やる気向上につながることはもちろん、
褒めてくれた主体へ、プラスの感情を持つことになります。
腹黒く言えば、恩を売れます(笑)

そして、特に、
認められていない方、成果を出せていない方に対しては、人前で褒めて、自己肯定感を高めて差し上げてください!



■指摘する時は、関係者だけで
そして、コンサルティング・アドバイス。
アドバイスをするということは、改善点を提案することになるので、つまりできていない部分を指摘するケースも多いです。
企業さんにとっては人前では言わないで欲しいことも少なくないですよね。


▼指摘する時(プライド編)
人前で言わないほうがいい理由の一つは、もちろん経営者さんのプライドです。

なぜか知らないんですが、これ逆になってる人、案外多いんです!
信じられないことに、同業者でもテレビドラマの見すぎなのか、
「御社のここが悪いんです! このままじゃダメだ!」
と人前で強く指摘することに憧れている?人も、一定数いるらしくて(笑)
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いや、本当にやる気のないかたで、カツを入れる!という場面もないわけではないのですが、そもそも私に相談している時点で、改善の意志はありますから・・・笑


そんな風に指摘されてしまうと経営者さんだって、
「こいつの言うことは、絶対聞いてやるものか!
ってなっちゃいますよね(笑)


私のお仕事は、金融機関さん等からのご紹介も多いので、そういうケースでは、初回は二人っきりでとはいきませんが、少なくとも関係者だけで。

たまに、コンサル現場を見せてくださいと新人の診断士さんに同行を依頼されることがあるんですが、これはちょっと難しいんです。
ノウハウ流出とかは気にしないんですが、経営者さんとの信頼関係ですので。



▼指摘する時(本音編)
そして、もう一つ、指摘されることによる不快感以外にも、本音を言っていただけなくなる危険性があるからです。

私が提案をし、それが客観的に正しいことであっても、何らかの理由で実行できないという時があります。

忙しくて手が回らない等の理由だった場合
一緒にいる人に、あんな正論を言われてるのに、この経営者やる気がないのかな?と思われてしまう可能性もありますし、
実現できない理由自体を、人前では説明できないこともあります。
(中小企業だと、仕入ルートなどに特殊な事情があって変更できない、家族の介護で今時間が取れないなども)



■経営者以外の方でも
こういった気遣いは、コンサルでなくても、部下との関係でなくても、お友達との関係でも成立することかと思います。

個人的な関係でも、「〇〇さんのおかげ」「〇〇さんがいたから」「〇〇さん、すごいんですよー」って、どうせなら人前で言ったほうが嬉しく思っていただけるでしょうし、
腹黒く言えば、自分の好感度も上がります。笑
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また、人はみなアドバイスを求めているわけではないということを理解しましょう。
上記で書いたテレビドラマの見すぎで「御社のここが悪いんです! このままじゃダメだ!」と指摘したい人の同類として、アドバイスしたくて仕方ない人っているんですよね。笑

好意のつもりでアドバイスしているのに、人前で意見されたとして不快に思われてしまってはもったいないですから!


また、リアルだけではなく、例えば私はFacebookで、
褒めるときはコメントで、アドバイスや指摘は直接のメッセージでと心がけています。



その方との関係性もありますし、本当に深い感銘を受けて人前では言いにくいというケースもあると思うので、無理にとは言いませんが、よかったら参考にしてみてください♪

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年01月31日

HP、パンフレット、作る時は苦労してください!

今、ホームページをリニューアルしている企業さん。
前の(現在の)HPが、あまりよろしくなくて・・・

マーケティング的に良くないとか、センスがないとか、能力がないとか以前に、作る時にやる気なかったのかなぁと思わせる出来になっておりました。


例えば、どんなふうにやる気が感じられないかというと。
「契約までの流れ」ってありますよね??
あれの写真、無料素材を使って作っているんですが、BtoB(企業→企業への販売)なのに、打ち合わせシーンの無料素材写真がスーツ男性と主婦っぽい女性の打ち合わせになっていて。
これじゃあ、BtoC(企業→消費者)への打ち合わせにしか見えないなぁとか。

こういう写真にすべきなのに・・・
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こんな写真になってました
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最初の打ち合わせと最後の打ち合わせで、全然人物が変わっていたり。
無料素材以外の写真が、社長の顔写真1枚しかなかったり。

とにかく、無料素材探すのも面倒だったのかなと(笑)



で、今、私がHPリニューアルを担当しているんですが、
「秋田先生とホームページつくるの、超大変!」って言われております。笑

営業ツールを作りこむって制作するほうだけが頑張ればいいのではなく、
発注するほうも自社の想いを整理して伝えたり、素材を提出したり、データをまとめたりと、かなりの労力負担が生じます。



ですので、その企業さんは、
「今回やってみて、自分たちの前のHPが、いかにダメだったか分かりました。
前回のHPは、自分たちが丸投げしてたのも悪いんですよね・・・」と。



そして、今、別のデザイン会社さんにパンフレットを発注しているとのことなのですが、その素案が、一般的などこにでもあるコンテンツだけを詰め込んで、いまいち自社らしさが出ていなかったので、
「もう一回、きちんとヒアリングしてもらいます」と。

実は、今まで、あまりよろしくない営業ツールに、それなりの金額を払っちゃっていたんですが、
今回一緒にHPを制作してみて、魅力的な営業ツールってどんなものなのか掴んでいただいたようです。
そして、それには丸投げじゃダメだということも感じていただけた。


HPのリニューアルが、HP自体だけではなく、今後ほかの営業ツールを制作する際にもプラスに働くようで、それまた嬉しいこと♪

いっぱい作業していただいて、苦労していただいてますが、その分、企業の個性である尖りを、存分に発揮した素敵なHPにいたしましょう♪

posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年01月30日

女性首長とバイアス

ワクチン接種を間近に控え、コロナも新たな局面を迎えようとしています。

さて、コロナへの対策、女性が首長を務めている国では、コロナ対策が功を奏していることが多いと、たびたびニュースなどでも取り上げられているかと思います。、


日経ビジネス
女性が治める国で、新型コロナの死者が少ない理由
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もちろん、各国の女性首長が優秀な方だったというのはあるでしょうが、もう一つの要件として、

女性が首長になれるほど柔軟な国であり、
政治体制や国民性として、革新的な政策実行にも理解がある

ということがあると思います。



ジェンダーに関するのはセンシティブな問題になりますが、
男女平等に厳しい対策をとっているアメリカでさえ、まだ女性大統領は誕生していません。

(的外れかもですが、ヒーローを好む国なので、どこかにヒーローとヒロインの役割分担があったりするのかなぁなんて思ったりしています。)



女性が首長を務める国ということは、
少なくとも首長の選出過程において、女性首長が誕生できる土台がある。
伝統や慣習でがんじがらめではない、柔軟な発想や判断のできる政治体制、国民性が育っているということができるでしょう。

ですので、
そういう中でのコロナ対策であるから、実行もしやすいと。

例えばもし、いきなり日本で女性首長が誕生しても、根回し根回し、また周囲のベテラン政治家さんの意見なども踏まえて、思ったような成果は出せないような気がしませんか??



私、これ実感としてもありまして。
私が古くからお仕事を一緒にさせていただいている企業さん、顧問先さんは、結構、成果を出せているところが多くて、売上が数倍になった企業さんも何社かあります。


これは、コンサルである私が優秀だという要因以外に(一応、私が優秀なのも要因の一つには入れておきます。笑)、
ベテランの男性コンサルタント(中小企業診断士)が多い中で、若い&女性の私に依頼する。
それだけで、発想が柔軟で、チャレンジングな企業だからです。

ですので、逆に言えば、そもそも私はチャレンジングなやる気のある、ポテンシャルの高い企業に巡り合いやすい恵まれた状況なのかもしれません♪



個々の優秀な女性首長の皆様、そして彼女たちを活躍させられる政治や国民性といった土壌
これらがあって、危機的状況において、情報が不足・錯綜している中での決断・実行に際し、忖度を排したベストな方向性が見つけられているのではないかと思っています。

必ずしも女性がトップである必要はありませんが、
いつ女性首長が誕生しても不思議ない行政組織、女性経営者が当たり前である社風。
育てていきたいですね。


posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考