2021年03月28日

経営者以上に真剣になってはいけない

■元気になってくれたA社さん
秋田先生と会うと、元気が出るんです!
と、たまにお会いしていたA社の社長さん。


私は、他の方にやる気を与えるモチベーターとしての能力が低くはないんだと思います。
決してメチャクチャ高いわけではないのですが。

なので、このように言っていただけることが、たまにあります。


ただ頻繁にではないものの数年に渡ってお伺いしていたんですが、このA社さん全く成果がでない。
というのも、こちらの経営者さん、全く行動しないんです・・・


やる気がないというわけではないんです。
中小企業の経営者さん、日々の実務だけとても多忙です。
新事業に回す労力や体力、時間、捻出するのは容易なことではありません。

A社社長も、日常業務でパッツンパッツンの状態でした。
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ただ、毎回、私に会いたいから呼びたいと。
(変な意味ではありませんよ。笑)

こちら金融機関さん経由でお会いしていた件でして、申し訳ありませんが、こちらからしばらく相談はストップさせていただきたい旨、説明いたしました。
「社長が動かないと、私がアドバイスしても変わりませんよ。」
「今は、機が熟していないんじゃないですか」と。


中小企業診断士やコンサルタントと言っても、様々なスタンスがありますし、長い時間をかけてモチベーターの役割を存分に果たしていくというのも、素晴らしいスタンスだと思います。

ただ、北海道の企業だったので、現在関東にいる私には、時間的にも距離的にも寄り添う余裕はない。
であれば、モチベーターは寄り添うことが可能な人間を他に探したほうがいいかと思います。



■熱情の押し売り
私ね、若かりし頃、馬力が有り余っていた頃、そして結果を出したくてしょうがなかった頃、誤解しちゃってたことがあるんです。

企業さんにとって、私が真剣になればなるほどいいんだって。


ただ、私は企業以上に真剣になってはいけない
マーケティングは、企業が真剣に取り組んで初めて、成果を出すことができるものです。
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そして経営者さんや企業以上に自分が真剣になってしまうと、積極的に行動してくれないときに「なんで動いてくれないの!」って相手を責める気持ちになっちゃうんですよね。


コンサルは、経営者以上に真剣になってはいけないんです。
事業はあくまで経営者さん、その企業のもの。

熱情を持って取り組んでいる企業さんには、熱情をもってお応えしたいと思いますが、
優先順位的に、そのタイミングではマーケティングに熱情を持てていない企業に、コンサルタントが熱意の押し売りをするのは迷惑以外の何物でもありません。


行動できないのには、やる気がないやる気があるの分類だけではなく、個々の事情がありますので。


昔の自分の空回りに対する反省も含めた、企業さんとの接し方でした。

2021年03月27日

私との別離が危機にならぬように

コンサルタントとして、企業に欠かせない人材となることは非常に光栄です。

ただコンサルタントは、永遠に企業の顧問であることはできません。
契約関係ですから、業務が終了することもあることでしょうし、
人生のステージが変わることもある。

極端なことを言えば、例え、双方に関係を継続させる意思はあっても、
寿命や仕事からの引退はどうしようもありません。



■自分が抜けても困らぬように
同じ士業でも、税理士業務は企業の活動に不可欠と言える業務であり、税理士が引退したら、次の税理士を探すことになるかと思います。
どんなに優秀な税理士でも、どんなに相性のいい税理士でも、必要業務である以上、代わりの方を見つけるということになります。

一方、中小企業にとって、外部のマーケティング・コンサルタント業務は、必須の業務ではありません。


金銭をいただいて仕事をしている以上、私自身間違いなく価値は生み出し続けていると自負しておりますし、
私のことを、掛け替えのない存在と感じてくださるのでしたら、嬉しいことこの上ありません。

ただ、私の使命は、私が価値を生み出し続けること、私でなければ価値を生み出せないことではなく、
自分が抜けても企業が回る状態に、企業自体を成長させることです。


私がいなくてもマーケティングについて戦略を立てられる状態にすること。
自立して取り組める企業にすることが、そこを目指すのが私の業務です。
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■少なくともマイナスを残さぬよう
さすがに、金銭をいただいてお仕事をしている以上、私が抜けることで影響がないということはないと思います。

私がそれまで行っていた、マーケティングの進展は滞ることがあるでしょう。
ただし進展の停滞は、それまで私が与えてきたプラスの価値の減少。
つまり、私が関与する前から比べれば、最悪でも(企業の成長がない場合でも)ゼロに戻るというものです。


しかし、企業が私に依存してしまえば、
私がいることで、企業の能力が下がるのであれば、

私が抜けた後、私が関与する前と比べて、大きなマイナスを残していくことになります。
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私がもし、一般的な企業であれば、
相手(コンサルであれば顧問先)にとって、自社が「いなければ困る存在」になるということは、事業の成功と言えます。


けれど、コンサルは個人の能力に寄るところが大きく、個人は企業と違って永続はできません。

自分との別離が、顧問先にとっての危機とならぬように、考えて行動せねばなりません。



■まとめ
お付き合いを辞めるつもりはない、大切な企業であればあるほど。
掛け替えのない存在でありつつ、けれど顧問先が私自身から卒業できる状態まで成長することを願う。

自立を願う親のような気持ちで。
依存させるのではなく、自立させるようなコンサルタントとして、顧問先には接しております。

2021年03月26日

知らないといえるのは、自信があるから

■無知と言える自信
昔、知らないことは恥であり、「知らない」ことが相手にバレることは、無能さを悟られることだと思っていた時期があります。

なので、お問い合わせがあったけど、自分の詳しい分野ではなかったときは、本を買って勉強してから臨んだりしておりました。


けれど、今は違います。
今、私はマーケティングのプロとして自分の専門知識に自信を持っているので、他分野について無知であることを隠す必要がありません。

知ったかぶりをせずとも、自分の専門に自信があるから、胸を張って「知らない」ということができます。
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■既知を装うのは罪
無知を隠すのは、自信がないからだけではありません。
金銭的な理由その他から、仕事を取りたくて、故意に無知を隠す場合もあります。


ただ、15年以上、中小企業診断士という資格を保有してきて、企業の倒産にも数件立ち会いました。
そして、自分が相談に乗った社長さんが、数か月後に命を絶ってしまうという経験もしました。


専門知識とは、多少、本を読んだだけで補えるものではありません。

チャレンジするのは悪いことではありませんが、企業はコンサルタントの実験場ではありません。
誰も挑んだことがない分野だからと、双方の合意でチャレンジするのは別ですが、自分に経験がある風を装って、自分が知っているふりをして、よく知らない業務に挑むのは、罪意義あの何物でもありません。


企業は、私のアドバイス次第で倒産することもあり、経営者、その家族、従業員、そしてその家族、皆が路頭に迷うことだってあり、
経営者が命を落とすこともあり得る。

無知を既知と言い換えることは、場合のよっては殺人にも等しい行為です。
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■無知を隠すのは悪
中小企業診断士のお仕事は、独占業務があるわけではありませんが、
士業の多くが独占業務を持ち、事務作業負担の割には高い報酬を請求できるのも、「プロ」として仕事をしているからにほかなりません。


その分野に関し専門的な知識を有すこと。
そしてその専門性から、確率の高い解決手法を導くことができること。
そして、その関与が結果に大きな影響を与えること。

それが、士業であり、
武士の「士」という文字が当てられている理由だと思います。


失敗をするのは良いことではないけれど、悪ではありません。
ただ、できないことについて、できるふりをして仕事を取るのは悪であり、プロとしての風上にも置けない行為です。
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posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年03月25日

私は優秀で、ドヤッで、間抜け 〜SNS発信〜

士業やフリーランスとして独立する、又は企業の社長となると、SNSとの距離感も考えなければいけません。

私は、
・Twitter:アカウントあるけどほぼ休止中 
・インスタ:アカウントあるけどロム専
・Facebook:週2〜3回
みたいな活用方法です。
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■最低限:マイナスの発信をしない
まず最低限のポイントとしては、やはりマイナスの発信をしないということです。
毒舌キャラとして売っている場合は別ですが。


やはり、グチとか悪口言っている方にはお仕事頼みたくないなぁと思いますし、自分も悪口書かれるのかなぁなんて思ってしまいます。

会社員だったころから知っている若い方で、上司のグチとか呟いていたかたが、独立してSNS上でうまく立ち回るようになって成長したなぁと。笑
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「友人限定公開だから」「公開範囲設定しているから」なんていう方もいらっしゃいますが、
今の時代、スクショも取れますし、特に、フリーランス系や士業のように、企業と個人がほぼ一体のお職業ですと、Facebookでの友人もどんどん業務関係の方の割合が増えてきます。



■ブランディング:3語で表す
マイナス面を発信しないのは最低限の守りですが、ブランディングとして攻めの活用手法も。


人って多面性を持った生き物です。
恋人、家族、学生時代の友人、社会人からの友人、同業者、会社仲間、取引先。
少しずつ、見せている自分は違う。

そしてどれもウソではなく、それぞれ真実の自分の一側面を切り取ったものかと思います。


ブランディングを考えていくときは、職業人としての人格をどう見せていくか、どの側面を見せていくか、予め決めておく必要があります。

特に、対面と違い、SNSやネット情報では伝えられる情報が限られますので、よりイメージ発信に気を遣い、ブレや矛盾がないようにしていく必要があります。


分かりやすく自分を印象付けるために、自分の中のどの側面を切り取っていくか。
私は、3つの単語を設定することをお勧めしています。
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例えば、私でしたら、
去年までのブランディング3語
 〇優秀
 〇華やか
 〇間抜け


の3語でした!


優秀な実績をPRし、
数少ない女性診断士として華やかさをアピール
かつ、親しみやすさを出すための間抜けさをプラス。

みたいな感じですかね



で、去年位から、
現在のブランディング3語
 〇優秀
 〇ドヤッ!
 〇間抜け



優秀と間抜けは変わりないのですが、年齢を重ねてきたこともあり華やかさを外し、かつ経験を重ねたドヤっ感&自信感をプラスしてみました。

ちなみに、ドヤッで絶対的な自信ありますキャラと設定することで、前よりコケティッシュな感じマシマシにしているつもりです。


結果を出せる優秀さに加え、
自分に自信たーっぷりで、
でも、間抜けで親しみやすい。

さらに腹黒くなった気がしますが、これが私が心がけているブランディング設定です。
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ネタバレしちゃうと悪い人みたいですが、

一例として、私は吉野家で牛丼を食べた投稿はしますが、高級なレストランでお食事しても、基本的に投稿しません(笑)
ブランディング的な親しみやすさを崩したくないからです。
 ↑腹黒い

そして自分の成功案件を投稿するとともに、数回に一回は、自分の失敗投稿をすることにしています。


このように自分の中での3語の指針があると、投稿の方向性も決まり、ブレのない自分が発信できます。
情報発信、ブランディング、3語でまとめる、参考にしてみてください♪
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考

2021年03月24日

ゴールの共有

■講演も
もしかしたら、前に記載したかもしれないのですが・・・

ある、講演者さんとお仕事をした時。
いらっしゃってすぐ、ゴールはなんですか?」と質問されたんです。


私は、中小企業の経営者さん
又は金融機関などの中小企業へアドバイスをする方なので、
目的は、ほぼ共通なんですよね。
 〇自社のマーケティングのポイント
   or
 〇経営者さんにアドバイスするポイント
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一方、その方は例えるなら「モチベーション」「生き方」みたいなテーマの方なので、
 ・PTA
 ・経営者
 ・子供たち
 ・営業職の人たち
等々、様々な受講者さんのケースがあるらしく。


それぞれに、求められるものが違いますよね。
最初にゴールを共有して、パフォーマンスする。


何事にも有用ですね。



■コンサルも
私は、マーケティングのコンサルタントですが、大企業ではなく、中小企業の経営者さんなので、それぞれの目指すものは大きく違います。


目指すものとしても、
利益を第一に考えるか、社会への貢献性を考えるか、社員の成長を考えるか。

目指す規模としても、
外注などを増やしてでも売上の急拡大を目指すか、品質を保持するために自社内で製造できる範囲での無理のない売上拡大を目指すか。

そうなると、5年後の目標が3倍の企業もあれば、2割増しの企業もある。
マーケティング的な、仕事を取れるかという意味の売上確保はもちろんですが、目指す方向としても、どういった意志をもってするのかで、マーケティングも全く変わってくるのです。
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例えば、ある経営者さんは、今、取ってこれる簡単な仕事は世間にたくさんあるけれど、そういった仕事ばかり取ってくると、社員が成長しない。
そういう業務ではなく、クリエイティブな仕事を取ってきて、社員に仕事の楽しさを覚えつつ成長して欲しいと、素晴らしい考え方を持ってらっしゃいました。

ですので、そういったケースでは私の使命も売上金額の拡大ではなく、売上のの向上になります。


「社長は、どうしたいですか?」
「どう考えていますか?」

毎回聞いているつもりではありますが、さらに意識してゴールを共有していきたいなと気づかせていただいた出来事でした。



■プライベートも
なんで、急にこんなことを思い出したかと申しますと。

ちょっとしたトラブルについて、どうしたらいいかと友人・知人数人に相談をいたしました。
考えていただいたその解決手法、色んなものがあって。


例えばですが、お金を第一に考えるもの。
関係者との関係性が悪化しないことを第一に考えるもの。

ハッキリ責任の所在を判明させ、蹴りをつけるもの。
なぁなぁで波風を立てないもの。
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多分、どれが正しいとかではなく、自分なりにピンとくるアドバイスと、論理的には分かるんだけどピンとこないものがありまして。

これって、感性としてのゴールが共有できるかできていないかですよね。


波風を立てずにいたいのに、金銭的に最大限の利益を得るためのアドバイスをされても、ピンとこないでしょうし。
逆に、きちんと金銭的な賠償を請求したいのに、なぁなぁで済ませようとしても逃げ腰に見えるだけでしょう。


プライベートでもビジネスでも、ゴールの共有って大切だなと思いました。
posted by 秋田舞美 at 06:00| Comment(0) |  3−1.◎秋田流マーケ思考